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私は、小説が書けない

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カテゴリ:仕事の話

先週の4日間通訳のレポです・・・

このお話を頂いたのは、ちょうど一年前のこと。
知り合いの会社社長Sさんから、ある日電話がありました。
そのS社長が理事を務めている某企業主団体が
50周年記念式典を開催するとのことで、その機会に際し
アメリカの同趣旨の団体を大阪に招きたい。
しかし、今までコンタクトを取ったことがないので、どのようにすれば良いか?
S社長からのご相談は、そんな感じだった。

さあ、大変だ。
というのも、これは通常の通訳とは異なるから。
普通、通訳の依頼を頂く際は、「いつ、どこで、どのような通訳があるから
来れますか?」と聞かれ、私の返事が「はい」ならば、資料や詳細などを
送って頂き、こちらで必要な準備だけをして、当日を迎える。
それがいつもの手筈だ。

しかし、このお話は、私が相手方にコンタクトを取り、
記念式典の日までという長期間、スケジューリングなどの
やり取りを通して来日の準備をする。準備期間は一年間。
ということで、一年もずっと参加していたプロジェクトだった。

さて、月日の流れとは早いもので、あっという間に1年が過ぎ
先週ようやく“その日”を迎えた。
アメリカ側からの代表団は3名。大阪での滞在期間は、4日。

実に、内容の濃い数日間だったのだ。

新大阪駅や関空までお迎えに行くところから始まり、
会社訪問(計3社)に一日を費やし、歓迎夕食会もあり~の、
そして勿論メインの50周年式典や祝賀会もあり~の、
しかも式典の間は同時通訳し~の、祝賀会では代表団の一人が
スピーチしたので私もステージ横で通訳し~の、
その他諸々の通訳し~の、大阪市内観光もあり~の・・・
ほんと凄まじいスケジュールだった!

アメリカ側は代表団の3名だったけど、日本側は通訳の私と、
S社長を初めとする理事の方々6名ほど。

この日本側の理事の方たちは皆、会社社長なので自分の仕事もあるのに、
4日間という貴重な時間を割いていたので、本当に大変だったと思う。
準備だけでも超ハードだったし、ぶっ通しでアメリカ代表団の
ケアをしなきゃいけなかったのだから。

しかし、終始笑い声が耐えなかったのだ。なぜだろう?
そりゃ日本側の理事の皆さんは中年だから疲れた顔してたけど、
ダジャレは言うし、大阪人特有のボケツッコミはするし、
とにかくよく喋り、よく笑う愉快なおっちゃん連中だった。

これには、アメリカ代表団の方々も驚きを隠せなかった。
東京には十数回行ったことがあるのだが、大阪は今回が初めての彼ら。
「大阪の人って、何故こんなに明るいのですか?」と何度も何度も聞いていた。
彼らによると、日本人は皆とても親切で、誠心誠意を込めてケアしてくれる。
しかし、皆おとなしくて、落ち着いた雰囲気という点では共通している。
けれど!大阪人は違う!なぜ、こんなに楽しそうなのか!?
“Everyone is a comedian in Osaka!”とビックリしていたのだ。
つまり、「大阪では皆がコメディアン!」だとさ。

それを聞いた日本側の理事の方々は、ポカ~ンとしていた。
なぜなら、意図的に笑わそうとしているのでもなければ、
無理に笑顔を作っているワケではないから。
つまり、大阪人の彼らにとっては、至って自然なリアクションなのだ。

どう説明したら良いのか分からなかったので、私はアメリカ人たちに
「これが、ナニワのおっちゃんなのですよ。
でも、ナニワのおばちゃんのほうがもっと凄いんですから!」と言うと、
「女性が強くて明るいことは結構なこと!女性はそうでなければ!」と喜んでいた。
これをもし大阪のおばちゃん達が聞いたら、泣いて喜んで、
余計にパワーアップするんだろうなぁって思い、クスッと笑ってしまった。

さて、ナニワおっちゃん連中に感化されたアメリカ代表団の面々も
仕事で来日したとはいえ、終始和やかなムードで、
アメリカンなジョークを次々と連発しまくり。
それに応えるべく、日本側の理事の方々はダジャレのオンパレード!
ジョークならまだしも、おやじギャグを通訳するって大変、大変!
でも、私も実は楽しんでいたんだけどね(笑)。

ってなワケで、仕事だったし、スケジュール的にもハードだったけど、
すごく楽しい4日間だった。アメリカに帰国する前、代表団の方々に
「大阪がとても好きになりました」と言われたので、
「具体的に、どこが特に気に入りましたか?」と聞くと
彼らは「人間が最高!大阪人最高!」と即答。
これには日本側の理事のおっちゃんたちもご満悦の様子だった。
「今度お会いできる時までは、もっとギャグのスキルに磨きをかけますので、
是非またお越しください」だってさ。おいおい・・・(笑)

何はともあれ・・・

私は大阪人ではないけれど、母親はナニワっ子だし、
おばあちゃんや親戚は皆大阪に住んでいるし、
OL時代の仕事先は大阪だったから、大阪人のことはよく知っている(つもり)。
ほんと、心の温かい人達ばかりです。
前にひーさんが言っていたけど、「暗い大阪人なんて見たことない。」
ほんと、その通りだと思う。

おしとやとか、紳士的とか、そんなエレガントさはないけれど。
その代わり、なんでも笑いに変えてしまうあのパワーは何ですか!?
しかも、ワザとではなく、笑いは大阪人の体の一部と同様。
笑いなくして大阪人を語れないと言っても過言ではない。

現在、日本の経済は完全に回復したとは言えません。
大阪も例外ではない。大阪も、いろいろと大変なのだ。
しかし、大阪のビジネスピープルたちよ!是非、笑いの力で乗り切ってください!

だって・・・
「笑う門には、福来る」だもんね。
こじつけ?ううん、案外そうでないかもよ。
軽んじるなよ、笑いのパワーを!(笑)






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最終更新日  2007年10月31日 16時15分29秒
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