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2007.05.17
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カテゴリ:TRAVEL
答え:席がない

sta1

バラナシ→ガヤのチケットもWLだったけど、発車予定の2時間前に駅でコンファームできた(=座席を確保できた)ので「フーン、当日になればキャンセルがバンバン出て席が取れる、インド鉄道というのはそういうシステムなのかー」と勝手に思ったアホは私です。

ガヤ→コルカタのチケットもWLだったので、発車予定時間のちょい前に、ガヤ駅の専用オフィスで「コンファームして頂戴!」とチケットを差し出すも、「あ、ダメ、これコンファームできないねー」と、突っ返される。え?「では、どうしたらいいんでしょうか、オフィサー様?」と、インド人みたいに権威にゴマをする態度で伺うと、「とりあえず、列車が来たら乗る。そしてTTオフィサーに相談する。必要であればお金を払う」とのこと。TTオフィサーとは、車内で乗車券・予約席のチェックする人で、日本の車掌さんと違い、やたらエラそうなのが特徴だ。そうか、とりあえず乗っちゃえば、なんとかなるんだー、と、バカな私は素直に受け止め、列車が来るのを待った。

やっぱり何時間も遅れたコルカタ行きの列車が、プラットフォームに着くやいなや即車両に乗り込み、空いてる座席はないものか?とウロウロするも、どうやらほぼ満席の模様。これは、TTオフィサー様とやらに相談すべきなんだな、と思い、車両と車両の間の簡易座席にチョコンと座り、TTオフィサー様がやってくるのを待った。トイレの臭いが気になる。視界に入るゴキブリが気になる。寝台車両のシーツや枕を取り替えたりする係員さん達が、どうした?だいじょうぶか?席が見つからないのか?と気にかけてくれるが、私のコンファームされてないチケットを見ると、「可哀想にねぇ」と言わんばかりに、憐れみの顔を見せる。うーん、やな予感。

TTオフィサー様がエラソーに通りかかったので、チケットを見せながら「事情があり、席はコンファームできなかったが、どこぞやに空いているであろう寝台座席を与えてくれないものか?もちろんいくばくかのお礼はするつもりだ」と伝える。TTオフィサー(女性)は、表情ひとつ変えず、私のチケットと、手に持っていた予約座席管理表(らしきコンピュータ打ち出しペーパーの束)とをチェックし、「アナタのチケットはコンファームされていない」と、はき捨てるように言って、サッサと立ち去っていった。「あのー、それは、判っていることなんですよ、オフィサー様、その上でのお願いなんですがー」と、追いかけようとしたが、側に居た係員さんに「ノーノー、やめときー」と、止められる。この係員のおじちゃん曰く、やっぱりこの列車は満員御礼らしい。

sta2

え?ひょっとして、私この先10時間の乗車、寝台座席ナシなの?
この先10時間ものあいだ、ここのトイレ臭い場所で、半ケツが乗るだけの簡易座席で過ごすの?
WLで座席がコンファームされてない、ってことは、こういうことなんだぁ・・・。

わたしゃ、アホや。

つか、なんでこんなチケット売るんだ、インド?

2等座席の車両に空きがないか見に行こうかな?と、一瞬思ったけど、ガヤ駅のプラットフォームに列車が入ってきた時点で既に超満員な2等・3等車両へインド人がオラオラオラオラと猛突進で乗り込んでゆくのを見ていたので、諦める。「いつでもどこでもモッシュピット」に慣れてるインド人ならいざ知らず、かよわき私が乗り込んだところで、「ヒェー、ハラホロヒレハレー」で終わっちゃうのは目に見えてるもんね。

係員のおじちゃん2名組は仕事がひと段落ついたらしく、私の目の前の床に毛布とシーツを敷いて、仮眠をとる準備を始めた。車両と車両の間のトイレがある連結部分、ここが彼らの寝床だ。憐憫の表情でイッパイのおじちゃんは、「ここで寝なさいよ」と、彼の寝床を私に譲ろうとする。でも、私はそこでトイレの水浸しの床のスグ側に横たわる勇気がなく、断る。

半ケツだけ乗る簡易座席に座り、少しでも眠っとこうと目を閉じる。係員のおじちゃんは、拾ってきた紙切れで天井の電気を覆い、少しでも暗くして眠りやすいようにしてくれる。さらに、AC車両のドアを半空き状態にして、涼しい空気が入ってくるようにもしてくれる。ガヤ駅で列車を待っている時から、ムシ暑さにゲンナリしていたので、これには相当楽になった。ふぅ~、極楽~、って感じ。そんな私の様子を見て、バチンとウィンクをひとつくれた係員のおじちゃんは、「2時間後の○○○駅で、きっと誰かが降りるから、そしたら寝台座席を確保できるよ」と、教えてくれる。グッナイ、おじちゃん、ありがと、よい夢を。

こんなちっちゃい簡易座席でも、こんなガタガタ揺れる場所でも、ニンゲンって眠れるもんなんだ。自分でもビックリするくらい熟睡してたらしく、ハッ!と気がついたら係員のおじちゃんに起こされてた。どうやら、寝台座席に空きが出たらしい。「カム!クイック!」と言いながら、新しいシーツと枕を渡し、座席まで案内してくれる。3ACの一番上の席へ、よっこらしょ、とよじ登り「サンキュー・サンキュー・サンキュー」と百回くらい係員のおじちゃんへお礼を言い、「ああ、でも、この席を予約した人がこの駅以降から乗り込んできたら、どうなるんだろう?」と思いながらも、ヘロヘロの頭と身体は横になるや即バタンキュー。下車するのは終着駅のコルカタなので、乗り過ごす心配もなく、ココロ安らかに眠った、眠った。

チケットがWLでも、インドだからとりあえずなんとかなるだろう、と思ってる私も愚かだけど、やっぱりなんとかなっちゃうところがインドらしい。でも、これからはちゃんと座席を確保してから列車に乗り込もう、と、律儀な純ジャパの私は本当に心からそう思った。

sta3





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Last updated  2007.05.17 21:13:35
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