ペン次が帰ってきた。
この二週間、お出かけしないで家に閉じこもっていた日は2日しかない、とじいじが言う。なんですと~!?今までの帰省にあるまじきことだ。
いつもはアルバイトで忙しい大好きな従兄(高3)とも、珍しいことに長いこと一緒に遊べた。来年からは関東方面の大学にいくであろうから、夏休みも今は勝手がわからない。ペン次も中学にはいったら部活をするつもりだというし、とにかくたっぷり遊べるであろう最後の夏であった。
義妹のMちゃんも家族の一員として、ペン次をあちこち連れまわしてくれた。本当にありがたい。おかげでひとつもホームシックになることなく、こんなに楽しい夏休みは初めてだった~♪と帰ってきた。
向こうから「今新幹線にのったから、(豪雨の影響で)20分遅れね」と連絡をもらう。夫がいないので、3人で迎えに行くか、母だけ送り込むか、どちらにする?と訊いたら、ペン太は一緒にお迎えに行くという。一人で苦行するより、母と一緒に苦行する道を選んだということかな。それにペン次にも早く会いたかったんだろう。
車が混むかと余裕を持って出たら、どこもかしこもスムーズで、地下街の駐車場に入れてからかなりの時間があまってしまった。ドビーはさすがに覚えていないようで、新しい場所(という認識)であるこの地下街、あちこち歩かせるのは難しかった。
ペン太はさすがに覚えている。ここには私の妹たちをなんどか迎えにきたり、送ってきたりで毎回同じところに止めるからだ。ここで、ジュース飲んだよね?とマクドナルドを指差すが、今日は席が全然あいてないので知らん顔。
やっと到着、7時ちょい過ぎ。新幹線のホームは人がいっぱい。姫が迷子にならないようにしっかり腕をつかむ。くだんの列車が入線。前から降りてくるか、後ろからか?目を皿のようにして探した。ドビーが逃げようとするので、思わず抱き上げるが、お、重たい…!
およよ!あれか?
髪を向こうで切ってもらって、今までみたことのない髪形になっている。相変わらず肉はないけど、背もぐんと伸びた感じ。人が山のように行き来しているプラットフォームでしばし息子に見ほれてしまった。これまた当たり前のようにドビーと手をつなぐ。ありがと~。
車の中での会話。
オマエ宿題終わったか?
う~ん、終わったけど終わってないのが二つ。
それは終わったとは言わない、何が残ってるんだ?
読書感想文と~…。
きゃあきゃあゲラゲラ。
なんだよぉ。
やっぱり残ってた~やっぱりだ!
二人とも残ってる方を選ぶから賭けにならなかったんだよ~うぷぷ。
お母さん、読書感想文の締め切り、明日の出校日…。(←登校日)
…え?え?なんですとぉ~!?
家に帰る前にペン次のリクエストで焼き鳥、ついでに姫の大好物のイカフライも購入。
大急ぎでご飯にありつく。家に着いたのは8時半。9時には食べ終わっていた。みんなお腹空き空きだったものね~。
さて、お土産はなにかというと、巨峰1房と辛子明太子(家庭用)。食べてる途中で食卓の空いているところに置きっ放しなのに気がついた。慌てて冷蔵庫に入れる。
ここからが長かった。食べたばかりのペン次、動かない。明日提出する気あるの?ないの?無言で筆記用具と原稿用紙を持ってくる。ふぅ~ん。
頭が働かないのに原稿用紙に直接書こうとする。いけん!それじゃ推敲してまた新しい原稿用紙がいるやん。こっちにかきんしゃい。昔のプリントの裏をつかってメモを書くように指示。書きたいことをどうやってまとめるか。書き出しはどうするか。どのエピソードをラストにもってくるか。
母、ペン次を誘導する。なにせ、今まで原稿用紙一枚半以上書いたことがなかったのだ。宿題に感想文は必須、原稿用紙3枚、とあって泣きそうになっていた。途中コーヒーに砂糖と牛乳を入れて差し出すこと二杯。途中までペン太とドビーも応援するかのように夜更かしにつきあって、(ペン次が帰ってきた興奮のせいもあるけど)1時前にやっと就寝。
午前2時。やっとのことで書き上げた。字面や言葉がおかしいところとかをチェック。よっしゃ!これでいいね、よう頑張った。はよう寝んさい。…今朝はいくら起こしてもおきないペン次。叩き起こされてヒーホー言いながら、出て行ったのだった。