カテゴリ:子供の成長
負荷とは、通常感じる負担よりも重い負担を感じることだと思います。 たとえば、運動選手は、筋力増強、体力増強、技術練磨のために絶えず現状を上回る負荷を体に与えて、自分を「鍛える」ということを無意識のうちにやっていることでしょう。 限界を超える負荷を与え続けるとむしろマイナスの効果となって、体を壊すのみならず意欲まで減退してしまうことも事実ですが、自分を取り巻くあらゆる環境に対して、一定の負荷を自ら与えてそれを克服することは結果として自分自身の能力を高めることに繋がりますね。 男女を問わず、将来、家族や集団を率いて生き抜いていかなければならない子供たちにとっても、自分の生き抜く力を高めるには、ある程度の負荷を自ら与えることでそれを克服する必要があると思います。 それは、知育、体育の両面で必要なことですし、特に体を使って負荷をあたえるということは、簡単にいえば、自分から「辛い」とか「苦しい」という経験をするということです。 そして、その負荷は、自ら与えようが他人が自分に対して強制的に与えようが、負荷があるという点では同じです。 しかし、「自らが自らに果たす負荷」と「他人が無理やり強いる負荷」では、特に精神的に大きなギャップがありますね。 辛くて厳しいと分かっていてそれを自分に果たす場合は、「成長」=「プラスの変化」を期待して、現状よりも改善された自分への憧れや期待を満たすことから得られるであろう「喜び」を求めておこなうものでしょう。 それに対して他人が無理やり強いる場合は、結果としてそのことをやり遂げても「これでやっと解放される」とか「助かった」といった心理の方がむしろ強いですね。 だったら、どうせなら、自らの成長を期待して自ら負荷を与え、勇気をもってそれを乗り越え、そして実感として手に入れることのできる「プラスの結果=成長」を実感したいものです。 ところが、子供であれ大人であれ、自己コントロールがちゃんとできる人と、そうでない人は残念ながら世の中には必ず両者が存在しています。 自己コントロールできる人の場合は、取り組む過程での努力をちゃんと認めてあげることで、放っておいてもどんどん前進していくことでしょう。 後者の場合は、悟るための「きっかけ」を誰かが与えて、自分で取り組むことの価値を悟らせ、自分で困難を乗り越えることの本当の喜びが必ず訪れるので、目の前の困難も、やらされるのではなく、自ら取り組こもうとする『習慣』を身につけることに意義があることを理解してもらうことから始めなければならないでしょう。 子供たちをお預かりしている私のやるべきことは、前者の努力を認め励ますことと、後者が「取り組む習慣」「やり遂げる習慣」「勝ち癖」などを体感するよう啓蒙し、方向づけをしてあげることだと思っています。 結果として後者が、自分で取り組み自分で乗り越える喜びを享受できるように「きっかけ」を与えてあげる役割が重要だろうと思います。 そのあたりが、ティーチングとコーチングの違いではないでしょうか。 目指すべきは、自ら悟り、意欲的に取り組むことができるようになってくれることへ大いに期待をし、全力で支援してあげること。 しかし決して過保護にすることではなく、「訓練し、鍛え上げる」ことで自立のための体力をつけてあげることも同時に行う必要があります。 結局のところ、こちらが本気でしかも全力で持ち得るエネルギーを注ぎ込んでこそ、相手に伝わるものですし、その意義を自ら掴みとって、応用してくれるのだと思うのです。 期待をし、信頼をし、そして全力で働きかける・・・・その心が伝わって初めて子供たちは、自分のことを大切に思い、より良い自分に期待をし、困難にも自ら立ち向かい始めるようになるのだと。 そんなことを思いながら、お預かりしている子供たちに対してその成長を楽しみにしています。 ブログ仲間のワンクリックに感謝! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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