テーマ:暮らしを楽しむ(387674)
カテゴリ:日々の雑感
昔から作家と呼ばれる人々は、作品を書くため、あるいはそのヒントを閃かせるため、地方の温泉宿などに泊まり込んで、数週間~数か月の時を同じ部屋で過ごすようなことをやってこられたと聞きます。 もちろん作品を生みだすためのプロとしての戦いの場でもあるのでしょうがどこか「風情」を感じます。 ことに、秋から冬にかけてのこうした時期は、素人目に見ても 季節を感じ、自然を楽しみ、無から有をひねり出す戦いの中にもそのこと自体を楽しむ心、どっぷりとつかって仕事に没頭することからくる恍惚とした絶頂感・・・・ きっとそうしたものがその戦いの中から生み出され、一種の癖のようになって同じ宿の同じ部屋に毎回長期滞在をするのではないのだろうか、と思います。 作家に限らず、ある程度年齢を重ねてくると、 素朴さ、静けさ、しんしんとした冬の寒さ、森林や緑の香り、楽器の醸し出す音色の味わい、朝目覚めた時の鳥の鳴く声や秋の夜に草むらから聞こえてくる虫たちの涼しげな鳴き声・・・・そうしたものに深い風情を感じるようになってきます。 清少納言の生きた時代であれば、私などは余命いくばくもない年寄りであったにちがいありません。 現代の平均寿命と当時のそれとは大きな隔たりがありますからね。 今年は、例年になく、「秋」という季節感を長い間感じることができている気がします。 紅葉もまだまだこれからですから、「秋」はもうしばらく楽しめそうです。 もちろん、私は幸か不幸か現代人ですから、平安時代の人々に比べたら、まだまだ数十年は人生を楽しませてもらうつもりでいますが。 単純に回数だけで見ると、一つの季節を100回も経験できる人は長寿世界一の日本ですら一握りの人たちにすぎません。 やっぱり、四季のそれぞれの風情を深く贅沢に味わいながら自然を感じて感性豊かに生きていきたいと思います。 深まりつつある秋・・・・楽しみたいですね。
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