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カテゴリ:弓道について
地元弓連の合宿で軽井沢まで行ってきた。
前回の射会に優勝したら、道場のおっちゃんに強引的に参加させられてたし。。^^; 宿泊は温泉の付いたビジネスホテルのような所でしたが、道場は車で15分ほどにある、本多流の先生の自宅。 5人立ちで立派な道場でした。 その本多流の先生との出会いが今回の合宿での一番大きな収穫だったかな。 その先生はもう齢90歳を回る小柄で温和なおじいちゃんなのだけれど、指導力は確かなもので、射を見るだけで人格まで見抜かれているような感じがした。 この先生は、阿波研三の高弟で日本弓道連盟の創始者として有名なあの吉田能安の弟子だそうな。 最近肺を患い、弓があまり引けなくなったとおっしゃってたので、その射を見ることができなかったのが残念。 先生は人の射によほど興味があるようで、とてもも楽しそうに見られ、やさしい口調で指導する。 ただ、その言葉の説得力に僕は非常に圧倒された。 多分そこには、弓が武器として用いられていた歴史的背景を含む、非常に実利的な意味での説得力があったんだと思う。 先生との指導と少しの会話を通して僕は初めて、スポーツではない、「武道としての弓道」に触れたと思った。 実際本多流は、飛・中・貫(飛距離・的中・貫通力)を重視する。礼法を重視する小笠原流なんかに比べると実利的な面が大きいしね。 先生に実際指導されたのは下記の通り。 ・足の裏で打ち起こしなさい。 ・腰骨に張りを感じるまで打ち起こしなさい。 ・引き分けは弓手を推すからこそ、妻手が引ける。 ・肘で引ければ小指が締まる、小指を締めてれば、自然と親指が弦からほどける。肘で引くのを止めてはいけない。 ・会で自分で操作できることは何もないから、発が起こるまでじぃっと引き分けを続けなさい。 今まで、「足裏で打ち起こせ」なんて指導はされたことがなかったが、意識してみると全身の力が偏らず、非常に具合が良い打ち起しができ、画期的だと思った。 指導者によってはただ「押せ」とか「引け」とか、「下筋を張れ」とかって局所的な指導しかできない人が多いが、この先生は押手と引手との力の自働的なバランス、下筋と小指との連関など、全身の力と働きとの「繋がり」のポイントを指導してくれるから非常にわかりやすかった。 今日先生との別れ際に挨拶をしたら先生は「もう歳だから名前とか顔は忘れるかもしれないけど、射を見ればすぐに誰だか思い出すから、またいつでもおいで」と言ってくれた。 現在うちの弓連にはこの先生の流れを汲む本多流が三人いる。その一人(合宿に強引に誘ったおっちゃん)から本多流への入門を誘われてるが、本格的に本多流を学んでみようかと思っている。 ちなみに来週日曜に明治神宮にて本多流の堅物射があるらしい。行ってみようかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.07.29 23:33:52
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