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テーマ:弓道(485)
カテゴリ:弓道について
本多流 月例稽古会
【‘09 4/9(木) 4射 2中 5割】 仕事を早く切り上げて道場に。7時~9時まで稽古。 今日は師範代の先生がいらっしゃっており、繰大前(日弓連で言うところの一的射礼)のやりかたを教授頂く。 動き方はかなり日弓連と似ていると思う。 違いとしては、落が射終わった後に振り返って控え線まで後退する際の足運びが特徴的。 見取り稽古の後、一度実践。 まあまあ上手くできたと思う。 その後、組立(日弓連で言うところの持的射礼) 本多流は尾州竹林派に由来するとおりいわゆる武射系の体配をする。 現代の日弓連の体配と思想的に大きく違うのは、 ・ 上座に対して敵意を向けない ・ 隙を見せない というところがポイントだと思う。 「本多流射禮」 具体的に動作として表れているのは、 【敵意を向けない】 ● 入場前に提げ弓の姿勢にて待つ(写真は本多利実翁の提げ弓の姿勢) ⇒刀を持つ利き手(右手)に弓を提げるということで、利き手をふさぎ敵意の無いことを表す。要は脇に挿した刀がすぐに抜けない・弓をすぐに構えられない状態となる。 ● 矢は板付きを隠して持つ ⇒刃先を見せない ● (執弓の姿勢) 弦を肘にぴったりとつける、末弭を身体の中心線よりも右に持ってくる。 ⇒弓の外竹を上座に向けない為(外竹は矢を番えた際に向く面) ● 正座する際、半足引いて右膝を床に落とした後、左膝を後ろに引き腰を落とす。 ⇒自分の立ち位置より前に進出しないことで自分の分をわきまえる。 ● 射終わった後、?解き(かけほどき)をする。 ⇒?を解くことで、敵意の無いことを表す。 【隙を見せない】 ● 歩行中の回り方は、日弓連の足運びだと、曲がる方向に対して外側の足を軸に内側の足をLの字に運ぶ。一方武射だと、曲がる方向に対して、内側の足を軸に、外側の足を丁の字に運ぶ。 ⇒これを「かぶせ足」と言う。かぶせ足にする理由は、曲がる際に身体の正面が外側に開かないようにする為。身体の正面を外側に開かないことで、隙を見せない回り方になる。 ● 執り弓の姿勢で、現代の日弓連のように肘を真横に張り出さない。 ⇒前腰にこぶしを取るくらい。これは刀を差す腰の位置と同じ。 ● 立った姿勢から跪座する際、半足引くが、体幹を一緒に後ろに下げず、足だけ引く。 ⇒前後左右への重心移動は極力せずにその場で立ったり座ったりすることで隙を減らす。 現代の日弓連が目指す、優雅に美しく、というような体配とは違って、 動作一つ一つに武道としての明確な意味と歴史が分かってくると思う。 武射の体配の観点から比較してしまうと、現代的な合理性を追求していきている日弓連の体配は失礼に当たるような動作も多く見受けられてしまう。。。 まあ、もちろん小笠原の「礼の美」を基本に置いている為 思想的な観点から見てもまったく別物になるからね。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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