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「Life」を求めて

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2019.10.04
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カテゴリ:哲学について
「人生一大事」というのは人生の中での一大事ではない。
一大事が人生をやっているのだ。
あなたの存在の一大事性とは、あなたを生きることができるのはあなたしかいない、ということだ。あなたが何者であっても、どんな重大な過ちを犯していたとしても、だ。
実は私はその気づきに救われて18歳の時に引きこもりから家を出ることができた。
クローン技術が進んであなたのコピーができて、あなたの代わりにあなたの人生を生きてくれるかもしれない。でもそれはあなたとは全く無関係な人生だ。

学校教育や社会勉強や道徳教育を正しく受けることを大事にするよりも、
自己の存在の奇跡を正しく驚愕することを学ぼう。
それが宗教の根本であり、倫理の根本、教育の根本、福祉の根本、慈悲の根本、社会の根本であろう。
世の中のことを重視するよりも、世の枠組みが一体なんであるかを重視しよう。
この存在への驚愕は、世の中には全く関係しない驚きだ。しかしそれがあなたの存在において最も重要なことであるのだ。
世の枠組みとは、実はあなたのことだ。あなたが開くあなただけしか見えない世界のことだ。
悠久の時間、無遍の空間、無数の私達、そのマクロでよそよそしいものだらけの世界になぜか一点の特異なミクロの点として存在してしまっているあなたのことだ。
世界は外からは始まらない。あなたという一点からしか始まっていない。
過去も未来も他者も、あなたの〈今・ここ・私〉があるからこそ逆説的に存在するのだ。
そこが理解できないと他者は理解できない。他者の「理解できなさ」を理解しないと、命の尊さや慈悲も理解できない。他者の理解できなさがあなたの存在をより理解させてくれている。「自己の底を通して汝を見る」という西田幾多郎の言葉の通りである。





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Last updated  2019.10.04 14:05:41
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