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2006.11.26
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空中戦は迫力があって良かった。それが全て。
性能を活かした戦術や人工知能との駆け引きがもう少し欲しかった。
それでもB級映画好きとしては「当たり」の一作。

近未来という設定なので、まるでSF映画のようだったが、
既視感を多く味わえる「戦争&SF系パロディ映画」
元ネタがどれだけ解るか?
そう構えたなら、また違った楽しみも得られる。



<以下ネタバレあり>

量子コンピュータ(だったかな)の人工知能を搭載した
自律制御のステルス機EDI(エディ)登場!
ということは当然・・・。
予告等で、ここまで聞けば既に前半の展開は読めてしまう。
それがこの映画の弱点かもしれない。

まず、落雷をきっかけに感情が生じるシーンは
「ショート・サーキット」のようで苦笑してしまった。

つづいて自身について討論する「人間の会話」を傍受するEDI。
そのシーンは「2001年宇宙の旅」のパロディと思われる。
EDIは円形のインターフェイスだし、HALに似せ過ぎの画だ。
しかし、これをオマージュ等と認識するのは好意的解釈というもの。
そもそもコンピュータ暴走という根っこのアイデアが被ってる以上、
B級映画に有りがちなパクリと言わざるを得ない(笑)

EDIが制御を離れる時の管制室は「ウォーゲーム」のようだ。
空母のシーンが「トップガン」に見えるのは仕方ないように思えるが、
そもそも空母を使うという時点でそれを狙ってる?
映画冒頭のように、普通はエリア51で実戦訓練するはず(笑)

ただ、前半の展開が在り来たりなのは製作側も承知していたようで、
後半は趣向を変えて来た。
EDIに学習能力があるため連係を学び、仲間意識も芽生える。
なんと主人公(ジョシュ・ルーカス)とEDIは友情で結ばれるのだ。
友(ジェイミー・フォックス)をEDIに殺されたことへの怒りなど
簡単に乗り越えた主人公はオトナだ。
高価な軍用機のパイロットはとりわけ精神力と判断力が必要らしい。
当然、個人の遺恨より国家の利益が優先されるだろう。

そしてそのEDIと馴れ合う様子は「ナイトライダー」のよう(笑)

概して娯楽映画は明確で強大な悪役を必要とする。
主人公が最後にその悪役を倒すことで観客は痛快さを得るのだ。
なのに・・・、
「ステルス」後半部分で倒されるべき悪役はデスクワークの黒幕(笑)
北朝鮮で墜落した同僚の女性(ジェシカ・ビール)の救出は
主人公にとって重大なものだし感情移入も出来るが、
何せステルスがあるから安心して見ていられる。
そんな彼女の逃亡シーンは「エネミーライン」のパロディに思えた。

さらに、EDIの最期に至る展開も
実は「2001年宇宙の旅」の続編「2010」そのまんまだったりする。
EDI=HALでファイナルアンサー、ってことでケロケロリ。

あと北朝鮮の兵士を容赦なく殺戮するシーンでは
ランボー2、3のような脳天気さも味わえる。
これはこれでオバカ映画として充分楽しめるということだ。
なるべく大画面で、ポップコーンとか食べながら気楽に・・・。





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Last updated  2006.11.26 10:49:30
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