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愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

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2019/11/11
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カテゴリ:麗しき日本







     
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     ^-^◆ 日本の心……貧者の一灯[上]
  <就職試験前の工業高校生に卓話を頼まれて>



 では、いまひとつの話をしましょう。
貧者の一灯という話です。これは、私がブログに書いた
ことがありますので、それを朗読しようと思います。
会話型にしていますから、リラックスして聞いて下さい。


        夕日.jpg


「それは、遥か昔、明治23年のことじゃ……」

「明治……古い話ですね。今年と一緒の23年……1890年だ」

「トルコ皇帝ハミル2世が日本に派遣した特使一行を乗せた
 軍艦エルトゥールル号が、帰路、暴風雨に遭い和歌山県串本町
 の沖合で岩礁に衝突し遭難するという事故が起きたんじゃよ」

「へぇーー……。そんな事があったんですか?明治の中ごろに
 トルコから特使というのもびっくりですね。
 ……で、船は沈んだんですか?」

「フム……これは、けっこう知る人は知っている事件じゃよ。
 ……哀れな事に、この事故で特使を含む518名は死亡した。
 ……が、死を免れた69名は、地元民の手厚い救護により、
 一命を取り留めたのじゃ……」

「ウワーー……。随分と大きな船だったんですね。
 でも、70名近くも助かったんだ……。多分、台風の暴風雨
 だったんでしょう……ね」

「うん……、救助活動の細かなことは知らないが、想像するに
 漁船を出して助けた人もいるんじゃないか?
 助ける方も命がけだったろう。……船乗りだから、自力で岸に
 辿り着いた人もおろうが……」

「……大変だったでしょうね……」


        16552 (2).jpg


「陸に助け上げてからが、又、大変だったのじゃ……。
 村にとってみれば、69人の突然来客だ……。それも体力の
 弱った……客たちだ。おまけに、言葉も通じない……」

「……想像を絶しますね。小さな漁村でしょう……」

「うん……、ところがなんと凄いことに、この時村人たちは
 台風によって漁ができなくて、自分たちの食べるものさえ無く
 なってしまうという状況にあったにも拘らず、非常時のために
 飼っていた、最後に残った鶏までもトルコ人に食べさせ介護
 したんだそうだ……」

「ええっ!!…………!」

「……凄いことだよな……見も知らぬ異国の他人にだ………」

「そんな事実があるんですか?凄いことですね……。
 うーん……なかなかできないことだよなぁ……」

「うん……『貧者の一灯』の心が、この村人たちにはあったの
 じゃな……」

「貧者の一灯…………?」

「たとえ貧しく苦しい身であっても、もっと窮乏している者に
 対して自らも身を切る……そんな精神だな……」


        16740.jpg


「……すっ、凄いですね。昔の日本人って……」

「昔の日本人だって……!!
 何を言うか!そのDNAは我々にも脈々と引き継がれて
 いるんだぞ!!」

「はっ……ハイ!!」

「また、村人たちは、遭難者の遺体を可能な限り引き上げ、
 丁重に葬ったそうだ……」

「素晴らしい話ですね……なんか、日本人として嬉しく
 なります」

「この話は、和歌山県知事から明治天皇に伝えられてな、
 その後遭難者たちは明治天皇の命により軍艦2隻でトルコに
 送り届けられたということだ……」

「……感動しますね……」

「そして、この事が日本中に知られるにつれて、人々に大きな
 衝撃を与えたのじゃ。
 このトルコの悲劇に同情した『山田寅次郎』なる人物が……、
 彼のフーテンの寅さんじゃないぞ、
 あれは、車寅次郎だ……(^。^)」

「ははははっ……はい」


          16072F.jpg


「一民間人として動き始め、新聞社などの協力を得ながら
 全国を歩いて義援金を集めてな、それを携えてトルコに
 渡ったんじゃ……」

「そうか……トルコには一家の主柱を失った家族が沢山いたん
 ですね。その人たちの救済にまで手を差し伸べたんですか。
 なんか、体が震えてきました。……凄い」

「そうじゃ……1892年4月4日のことじゃ……。
 イスタンブールに上陸した山田は、まず外務大臣の
 サイド・パシャに義援金を手渡したのじゃ。
 その後皇帝アブドゥル・ハミト2世に拝謁した……」

「えっ、山田さんって、一民間人でしょう!!凄いなぁ……」

「だろう……?その後、山田寅次郎はトルコ側の要請で、
 そのままトルコに留まり日本語を教えるとともに、日本と
 トルコの友好親善に尽くしたそうじゃ……。
 この時の山田の教え子の中に、後にトルコ共和国初代大統領
 となるケマル・パシャがいたんじゃぞ……」

「うーん……凄い。日本人として誇りを感じる話ですね……。
 ドキドキしてきました(^-^)」


      <続く>









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Last updated  2019/11/11 08:34:42 AM
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