3013816 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

愛 こ と ば・心 の 散 歩 路

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2021/02/08
XML
カテゴリ:思い出












 

人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへにほんブログ村

  ^-^◆ 宗像ユリックス敷地内の久原古墳 [上]


 我が家から約1Kmの所に「久原橋」という橋があります。
昔からある橋で、東郷地区と南郷地区を繋ぐ幹線に
架かっている橋です。私も幼い頃から知っています。

 以前、田園地帯であるこの辺りには珍しく、
この橋の西側に、鬱蒼と茂った大きな森がありました。
立ち入る道は無く「山姥(ヤマンバ)」が住んでいるという
伝説がありまして、子供がその辺りに近づくと出て来て
喰ってしまうと、祖父母や、親からよく聞かされたものです。
多かれ少なかれ各地にこういう伝説はありますよね。

 大人たちの語り口が、ホントに怖かったので、
人一倍怖がりの私は、絶対に一人で近づいたことはありません。


   


 親から聞いた話や、ささやかな記憶を辿りますと、
私が数え年の3歳の冬のことです。
(昔は数え年で歳を表していました)

 一家が流行り病で全員倒れ、唯一発症していない私が、
南郷の親戚に連絡に行く事になりました。
幼なかったので、詳しい事情は覚えていません。
約一里(4Km)の距離です。
 まだバスもタクシーもありません。
そもそも、自動車を見る事が珍しかった時代ですから……、
当然、歩いて行くことになります。
手紙を包んだ風呂敷をタスキ掛けに結んで貰って出発です。

 南郷は母の里で、私が生まれた土地です。
何度も歩いて行っているし、優しい叔母が好きだったので、
行く事は抵抗なかったように記憶しています。
(今風に言えば『初めてのお使い』ですかね……(^-^))

 只、問題は「久原橋」近辺でした。
勿論、一人で通るのは初めての事です。
両親と通るたびに、怖い話を聞いていました。
「怖い」「恐い」「コワイ」"(-""-)"


   


 橋まで、50m位の所から足がすくんで動けませんでした。
戻りかけた記憶もあります。
グズグズしているところに、珍しくトラックが土煙をあげて、
走ってきました。舗装なんて国道以外はしていない時代です。
このトラック……幼児から見れば正に大型怪獣です。
怖くて、川の土手を降りてネコヤナギの群生の陰に隠れました。

 すると……トラックが止まったんです。
「オイ、確か子供の影が見えんかったか?」
「いんや、見えんかったよ」
「確かに、子供が居たんだがなぁ……」
「居らんじゃないか。山姥が化けとったんやろう」
「おいおい怖いこと言うなよ」……こんな会話だった様な……。

 バターンと車の扉が閉まる音がして、又、動き出しました。
怖くて、怖くて、息を殺して隠れていたことを思い出します。
「山姥」という単語には……一層、恐怖が増しました。
 トラックは今時の車の様にさっとは走り出しません。
最初はゆっくりゆっくり、音だけが凄まじいのです。
……恐る恐る、土手を登って道に上がると、
砂煙の中にトラックが霞んで見えました。
まるで一面に霧がかかったようです。
……と、私は一生懸命に走り出しました。
砂煙で「山姥の森」が霞んでいたので、子供乍ら「今だ」と、
判断したのでしょうね。


      


 必死で、必死で……トラックの後を走ったのを覚えています。
橋を渡っても、足を止めず……おおよそ100m位は、
走った感覚でしょうか。(最近の確認では30m位です(^-^;)

 恐怖心がもたらす力でしようね。

 このお使いで、私の記憶に残っているのはこの部分だけです。
あっ、もう一つ、親戚に着いた時に叔母ちゃんが出てきて、
抱き上げてくれて…………手紙を見て……泣き出して、
「兄さん、姉さんのバカ!!こんな小さな子を一人で……」
……と、叫んでいたのも覚えています。

        <続く>




人気ランキングに参加しています。良かったらお願いします。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ ポジティブな暮らしへにほんブログ村

  




==========================================================
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 今まで蓄積した本ブログの一部を抜粋して本にしました。
『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中巻・下巻)』です。
 それぞれ200円です。(^-^)
AMAZON公式サイトで「愛ことば」で検索して下さい。
 良かったら、どうぞ。よろしく、お願いします。

 『愛ことば・心の散歩路(ビジネス編上巻・中・下巻)』 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2021/02/08 09:48:28 AM
コメント(31) | コメントを書く


PR

Freepage List

Category

カテゴリ未分類

(3321)

あか・あお・きいろ

(93)

私を支えたことば達

(552)

先輩・後輩が居酒屋で……

(151)

ほっ……と したい

(124)

こころざし

(7)

ご縁

(6)

ちょっと一言

(146)

意志(思考)を強くしよう

(8)

営業感覚

(24)

上司と部下の関係

(59)

実践ビジネス力

(192)

軽妙なやり取り

(145)

新聞を読まない人

(21)

給料とは何か!分かって働こう

(9)

桃太郎は教科書

(12)

昇進・昇格のドラマ

(4)

『信じる』とは何か?

(21)

じいちゃんの思い出

(7)

恋と愛の・心の仕様

(14)

人生の開き直り

(8)

友情の使者

(33)

自分の考えを自分で操る

(12)

人を8時間待った話

(8)

話の切り出し方

(13)

ストレスとの付き合い

(5)

自分らしい生き方

(19)

愛犬パズーの思い出

(20)

人を育てる

(58)

JRにまつわるほのぼの話

(61)

麗しき日本

(51)

大切な言葉

(44)

ほのぼの とした 話

(42)

成長に資する糧

(86)

和の心

(29)

反  省

(4)

ちょっと一服

(45)

ITが苦手な社長への話

(8)

考えさせられる話

(96)

いたずら辞書

(66)

しみじみと…………

(25)

取り留めのない話

(10)

GNP(元気で・長生き・ポックリコ)談義

(39)

グッときた話

(11)

幸福について

(15)

思い出

(116)

学び

(17)

幸運(^-^)

(6)

笑える話し (^。^)

(5)

高齢化社会

(242)

ロータリークラブ

(29)

自分の心を操って人生を楽しく歩こう

(47)

フーテンの寅さん

(28)

私の根幹を支えて頂いた11人の恩人

(0)

生活の言葉に『手』が多い

(16)

回文

(10)

(7)

干支の周期と人生

(11)

友情

(11)

面白きかな・人それぞれの考え方

(1)

転職の本質を考える

(4)

© Rakuten Group, Inc.
X