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 †あいな†@ Re:Σ(゚Д゚;エーッ!(03/16) >白魔童さま♪ (´・ω・`)
 白魔童@ Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エー…
 †あいな†@ Re:ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー(03/16) >マウん転さま♪ そうなんです… ゴメ…
 マウん転@ ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/…
 †あいな♪†@ Re:お帰りなさいませ(`・ω・´)(03/14) >ぜろさま♪ はい♪がんばりますぅ♪ ^^
November 2, 2011
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『CRONOUS』 ~黙示録~
第1話 『-はじまりの街-』


僕の名前はザンジオ…このクロノス大陸の冒険者の1人
と言っても…先のディフォン戦で負傷し戦線を退いて数年…
最近復帰したばかりでまともに冒険をしていないのが現状
リハビリをしつつ街の片隅で執筆して1日を過ごす事が多い
執筆といっても書いている内容は
何という事はない日常の出来事をつづった僕の冒険の話である
誰かに頼まれたわけではなく…
誰かに見せるわけでもない…
僕だけの物語…

「へぇ…面白いなぁ…で、お兄さんそれはどうするの?」

その時…背後からそんな声がかかり
僕は慌てて振り返る
そこには年の頃は10歳…
肩にかかるほどの長さの銀色の髪の少年が立っていた
ケープを羽織っているため装備のほどはわからないが
明らかに普通の街の子供とはどこかが違った

「どうするって…言うと?」

僕は興味津々な眼でノートを覗き込む少年に聞き返した

「本にする…とか、誰かに見せる…とかさ」

青年はさも当たり前という顔でそう答えた

「そ、そんな…趣味で書いてるだけで…それに…下手だから…」

「そうかな…ちょっとしか見てないけど…面白いと思うよ…その冒険中に寝てしまう人とか」

彼はそう答えるとニコっと微笑んだ
僕は思わず照れ笑いをする

「よかったら…今度そのお話…読ませてくれないかな?」

「え?…あ、うん…じゃあちゃんと読めるようにしておくから」

「あ!…そろそろ戻らないと…じゃあまたね」

少年はそう言うと軽く手を振って街の外へと走って行った
僕は呆然とその後ろ姿を見送った
これが僕とこの少年の出会いである
無論…僕が彼が誰なのか知るのは
まだまだずっとずっと先の話…
その時…日が沈みかけている事に気が付き
僕は慌ててノートをしまいアジトへと向かった

現在この大陸は過去に封印されたアクモディウム五将軍の復活の警戒…
そして溢れかえり減る事のないモンスター達との戦いに日々追われている
この大陸を統治している王の名の下
僕たち冒険者はギルドという組織を作り
それぞれのギルドが助け合いながら毎日を過ごしている

そして僕は所属しているギルド「黙示録」のアジトに戻ってきた…

「お?…戻ってきたな…出発にはもう少し時間があるから楽にしててくれ…と言っても任務前だから酒は飲めんがなw」

そう言ってトゥイージーが僕の肩を叩いた
この人が現在、ギルド「黙示録」を束ねているギルドマスターである
僕はうなずいて返事をしソファーの片隅に座った
この1Fのキッチン、バス・トイレ等を除いたフロアーのほぼ全部を使っている大きなテーブルとそれを囲むようにコの字に配置されたソファーはみんなの憩いの場であった
僕の目の前ではプラチナ色の装備を身に着けた女性が一心不乱にマニキュアを塗っている
彼女の名前はカラー…華奢な体系とは裏腹に戦闘時は戦士すらたじろぐほどの前衛をこなす

「やっとここまで戻った・・・」

カラーはそうつぶやきながら装備と同じプラチナ色に塗られた爪を乾かすように指をしなやかに反らした

「目標は…その爪を折らずに激戦をこなす…だっけ?w」

トゥイージーの問いかけにカラーは無言でうなずいて答えた
そんなカラーさんの隣でソファーの背もたれに足をかけ腹筋をしている戦士が…うほほいさん
変わった名前…そう思う人もいると思う…だが誰1人としてその名前が本当の名前かどうかを知る人はいない
というかこの大陸で名乗ってる名前が本当かどうかなど当人しか知りはしない…これが真実

「腹筋もいいけどそろそろ準備したら?」

そんなカラーさんの言葉に対して

「え?これで行こうと思ってたんだが…ダメかね?」

とうほほいは平然と答えた

「ダメも何も…装備ってあなた…まぁいいけど…」

カラーはそう言ってため息をついた
それもそのはず…うほほいは短パンにタンクトップというとても装備とは言い難い状態だった

「よくはないだろ…いちおう警戒といっても任務だからね…うほちゃん頼むよ」

トゥイージーのそんな言葉にうほほいは数回うなずいて装備を身に付けはじめた
そしてそんな一連のやり取りに全く気にも止めず読書にふける女性が僕の隣に…
アデレードさんである…皆からは「お嬢」と呼ばれている
彼女は僕が戦列を離れている間に加わった方なので詳しい事はよくわからない…
が、淑やかで慎ましい…それが僕の彼女に対するイメージである
かなり面白いのであろう…時折クスクスと笑いながら読書に浸っている
僕は思わず彼女が何を読んでいるのか気になり…本の表紙を覗き込んだ…

『撲殺と遺棄…完全犯罪入門書』

「・・・・・・・・・」

僕は彼女に対しての認識を誤っていたのだろうか…いや…おそらく表紙はダミーに違いない!
そうだ…そうに決まってる!彼女に限って…

「ちょw…アデさん!なんちゅう本読んでるの!w」

カラーさんのツッコミにアデレードは

「え?…だってぇ最近物騒だし…テヘッ」

と言って可愛く舌を出して笑う

「物騒なのはお嬢だろ…まったく…」

トゥイージーもそう言ってさも当たり前の出来事とばかりに苦笑いを浮かべる
僕のはかない夢はここで無残に打ち砕かれた (´;ω;`)

「で…トワさん今夜はこれで全員?」

カラーがストッキングのズレを直しながらそんな質問を投げかける

「あとは…孫さんが現地で合流…で、すでに警戒をしている白さん達と交代して明日の朝次のギルドが来るまで…」

トゥイージーの解答を聞いてカラーは数回うなずいた
そしてどれからどのくらい時が過ぎたのか
トゥイージーの「そろそろ行くか…」の声で全員アジトを後にした
僕たちはマエルの転送魔法によってカイヌゥスへと送られ
日が沈みかけて薄暗くなり始めた山頂への道を走る
今回、僕たちのギルドが受けている任務は
スレイドが封印されているラヴァストーンの警戒任務だった

「またラヴァストーンの警戒かぁ…たまには他のエリアに回りたいものね」

そんなカラーのボヤキに

「まぁ…そう言うなって組織の大きさで割り振られる役目…今の俺達に警戒任務が回ってくるだけ感謝しないとなw」

トゥイージーがそう言ってなだめる
五将軍ではないにせよ…封印されたモンスターの警戒任務となればそれなりに報酬がもらえる
つまりそう簡単に回ってくる仕事ではない
カラーはしかたなさそうに肩をすぼめる
そして…山頂に近づいた時…

「何が王国だ!何が任務だぁぁぁ!ふざけるなぁぁぁぁぁエラそうに!」

そんな聞き覚えのある叫び声が聞こえ僕たちは足を止める

「チッ…」

トゥイージーは舌打ちをする
そしてカラーはため息をついてうなだれた

「任務?王国?そんなものクソ食らえだぁ!いいか!よく聞け!今ここに白魔童様が宣言する!」

叫び声がさらに大きくなり

「…今日からこの大陸を根こそぎ俺達、黙示録が支配するぅぅぅぅう!!」

僕は悪夢を見ているのだろうか…
そんなとてつもなく恐ろしい言葉が
薄暗くなったカイヌゥスに響き渡った



…『To Be Continued♪』





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Last updated  December 4, 2011 09:20:28 AM
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