113599 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

†あいな♪†

†あいな♪†

Freepage List

Category

Recent Posts

Comments

 †あいな†@ Re:Σ(゚Д゚;エーッ!(03/16) >白魔童さま♪ (´・ω・`)
 白魔童@ Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エー…
 †あいな†@ Re:ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー(03/16) >マウん転さま♪ そうなんです… ゴメ…
 マウん転@ ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/…
 †あいな♪†@ Re:お帰りなさいませ(`・ω・´)(03/14) >ぜろさま♪ はい♪がんばりますぅ♪ ^^
November 5, 2011
XML
『CRONOUS』 ~黙示録~
第4話 『-嘘-』


僕と八咫はカイヌゥスの子供たちが見つけた洞窟で繭のような謎の物体から出てきたアイナと名乗る女の子と対峙していた
なぜ…こんなところに居るのか
なぜ…あんなものに入っていたのか
なぜ…なぜ…なぜ…
「なぜ?」を付けはじめれば全てがそれになってしまう
そもそも…アイナと名乗った彼女は誰なのか?
わからない事だらけである
ただ、とりあえず目の前にはその女の子がいる…これは現実…
あまりにも突然に襲われた非現実な状況に僕は困惑するしかなかった

「ねぇ…それはブゥドゥー装備だよね?」

何からどう処理をしていこうか思案している僕をよそに沈黙を破ったのは八咫だった

「はい、これは大切な人から預かってる装備です」

アイナは笑顔でそう答えた

「ねぇ…こんなところで何してたの?っていうか…いつからここに?」

こういう時に女性は強いのだろうか…それともただ僕がダメなだけなのか
僕が切りだせないでいる事を八咫が質問してくれた
そんな疑問をぶつけられたアイナは首をかしげて考え始める
いや…考え始めるというよりも悩んでいる…と言った方が正しいのかもしれない
本人にも状況が理解できていない…そんな感じだった
その時…「ぐぅぅぅ~~~…」とお腹が鳴る音が響く

「お腹…空いてるの?」

八咫の質問にアイナは頬を赤らめてコクンとうなずく

「ザンさん…とりあえず今日の狩りは中止して帰還しましょう」

そんな八咫の提案に僕は数回うなずいて答えたのち

「えええええ?」

そう返した

「えええええ?…って、ここに居ても仕方ないし彼女お腹空いてるみたいだし」

八咫は平然とそう答える

「い、いや…それはそうなんだけど…そうなんだけどさ…やっぱ、それはまずくない?」

僕がそう返すと八咫は不可思議な顔をする
僕の言ってる事が間違っているのか…?
いや、僕の考えは間違ってはいない
僕達は目の前にいるこの子の事を何も知らない
味方なのか…敵なのか…そもそも人なのかどうかすらも

「わかるよ…ザンさんが躊躇してる理由はね…ただ、このままここに置いて行くわけにもいかないでしょ?」

「そりゃぁ…そうなんだけど…」

「いったん保護したうえで…みんなで考えましょう…どの道、今私たちがこの場で判断するには事が重大すぎるしね」

僕は八咫の提案を承諾して彼女を穴の外へと連れ出した
そして帰還書で始まりの街へと帰る
アイナは辺りをもの珍しそうに見回す

「ここ…は?」

そして僕たちにそう質問してきた

「え?はじまりの街だけど…知らないの?」

僕は彼女にそう聞き返す
アイナは無言でコクンとうなずく
つまり…彼女はこの街ができる前からあの場に居たという事になる
もしくは記憶障害か…どちらにせよ彼女はこの街を知らないそれだけは確かである
そして僕達は噴水のある広場を抜けて倉庫前を通りアジトに戻った
幸いというべきかアジトには誰もいなかった

「さて…ザンさんにアイナさん…これは私からの提案なんですが…全員にすべてを話しても理解を得るのは困難だと思うので…一部の人にしか相談しない…という事にしたいの」

ソファーに座ったところで八咫がそう切り出した
僕は八咫の言葉に同意したそしてアイナもそれに同意する

「さしあたって…トワさんと孫さん…そんなとこかな」

「そうね…で、そうなるとその恰好はちょっとアレなので…まずは着替えましょうか」

八咫はアイナを見て苦笑いを浮かべる
確かにアイナが今身に着けているドレスはあまりにも違和感があり過ぎる

「冒険者…でいいんだよね?」

八咫はアイナにそう質問した
アイナは無言で首を縦に振り答えた

「えっと…じゃあ、使ってた武器とかは?」

八咫はアイナにそう質問する

「カーラです…」

そう言ってアイナはソファーから立ち上がると腕を振った
すると驚くことに彼女の手にはカーラが装備されていた
僕達は驚くしかなかった

「で…これは見た目こんなんですけど…いちおうサンダー装備です…」

そう言ってアイナは履いていたブーツを脱いで僕たちの目の前に置く

「「え、えええええええ?」」

僕達は目の前に置かれたブーツがサンダーセイクリッドグリーブになっている事にさらに驚愕した
今までこれ程驚く事に遭遇する事があっただろうか…
僕と八咫はただ顔を見合わせた

「申し訳ありません…今はまだ全てを明かす事はできませんが…ある目的があって私はここに来ました」

アイナはそう言って僕達に頭を下げた

「わかった…時が来たらちゃんと説明するって事で…いいのかな?」

僕がアイナにそう聞くとアイナは目を閉じてうなずいた

「3年…いや、10年分くらい驚かされた感じね…」

八咫はそう言って苦笑いを浮かべる
僕も苦笑いでその言葉にうなずく

「もしかして…そのブゥドゥー装備も?」

八咫の質問にアイナはうなずいて返事をする

「じゃあ…ちょっとその装備は私が預かるね…さすがに今この場で誰かが来たら作戦もへったくれもないので」

八咫の言葉にアイナは装備を外し始める
僕は慌ててキッチンの方に移動した
その後、八咫はアイナの装備を倉庫に預け…
代わりに時が来たらいずれ使おうと思って用意していた雷装備を出してきてアイナに渡した

「まだ…戻って来そうもないかな…ねぇねぇさっきの装備ってどうなってるの?」

八咫はアイナににじり寄ってそう質問する

「えっと…私にもうまく説明できないんだけど…見た目だけを他の物に変える合成みたい」

アイナはそう八咫に話した

「ふわぁ…すごい技術よね…」

「そうですね…ただ、原理とかやり方とかは私にはさっぱり」

アイナは苦笑いでそう答えた

「はぁ…ギルマスの会議とかもうやめてほしいよなぁ…狩りしてる方がなんぼも楽だよ…」

そんな愚痴とも思えるため息交じりの独り言と共にトゥイージーが帰ってきた

「お疲れ様でした」

僕はそう言ってトゥイージーを迎える

「あれ?もう済んだの?…えらく早く終わったんだね…」

「ええ…まぁ済んだというか…色々あって」

僕はとりあえず苦笑いでそう答える

「ザンさん…頼むから早くリハビリ済ませてギルマスに戻ってくれないかなぁ…俺はこのままじゃ心が折れ…」

トゥイージーはそこまで言ったところでアイナと目があい言葉を止める

「え、えっと…彼女が今話した色々で…そ、そのぅ…カイヌで倒れてるのを僕たちが助け…」

僕はトゥイージーにそう説明をしかけると

「助けたら困ったことに記憶がない…と、で…しかたなく連れて帰ってきたって嘘でやり過ごす作戦ってわけか」

「まぁ…そういう…………えええ!」

「フッ…ザンさんはホント嘘つくの下手だよねw」

「い、いや…嘘とかじゃなくて…その…」

僕は救いを八咫に求めようと彼女を見る
八咫は大きなため息と共に顔に手を当ててうつむいた

「ははははは!まぁ他の人は騙せても俺には通用しないよw…そんな短い付き合いじゃないしねw」

トゥイージーは笑いながら僕の背中を数回たたいた

「OK!とにかく…今みたいな話に合わせておくよw」

「トワさん…ごめん…」

僕は何も聞かず受け入れてくれたトゥイージーに頭を下げた

「あ、あのぅ…私、アイナと申します…いずれちゃんと理由はお話しますので…しばらくこちらに置いて下さい」

アイナはソファーから立ち上がってトゥイージーに深々と頭を下げた

「いいって…うちは元々変わり者や凶状持ちが多数いるからね…それに初代が連れてきたんだからなおさらOKだよw」

トゥイージーは笑いながらアイナの肩を叩く
そして僕は今に至った経緯をトゥイージーに話した

「なるほどねぇ…興味がわく話だねぇ…いいんじゃないの?なんかとてつもなく面白い事になりそうだし…」

トゥイージーはソファーに深く座ってお茶をすする

「ただし…1つだけ言っておく…一番重要で絶対厳守のうちのルール…」

トゥイージーはそう言って湯呑をテーブルに置いてアイナをじっと見つめる
僕達はいつになく真剣な表情のトゥイージーを見て緊張が走る

「仲間を裏切らない…だまさない…傷つけない…これだ」

トゥイージーの口から出た言葉がさも当たり前だった事に僕と八咫は苦笑いを浮かべる

「今言った事が守れない奴は、なん人であっても俺が許さない…事情は色々あると思うし今は話せない事もあるだろう…だが、何か行動する時には必ず相談してくれ…全てにおいて協力できるとは言えないが、こうして仲間になった以上…できる限りの事はする…だからそれだけは約束してくれ」

トゥイージーはそう言ってアイナにニコッと微笑む
アイナもうなずいてそれに答えた

「トワさん…あと孫さんには…」

僕がそう言いかけると

「わかってる…俺も孫さんには話しておこうと思ってた」

トゥイージーはそう言って自分の湯呑にお茶を注ぐ
こうしてギルマスの許可を得たことでアイナは正式に黙示録のメンバーとなった



…『To Be Continued♪』





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 10, 2011 03:54:49 AM
コメント(0) | コメントを書く
[『CRONOUS』 ~黙示録~] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X