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†あいな♪†

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 †あいな†@ Re:Σ(゚Д゚;エーッ!(03/16) >白魔童さま♪ (´・ω・`)
 白魔童@ Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エーッ! Σ(゚Д゚;エー…
 †あいな†@ Re:ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー(03/16) >マウん転さま♪ そうなんです… ゴメ…
 マウん転@ ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えー ヽ(-0-ヽ)Ξ(/…
 †あいな♪†@ Re:お帰りなさいませ(`・ω・´)(03/14) >ぜろさま♪ はい♪がんばりますぅ♪ ^^
November 6, 2011
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『CRONOUS』 ~黙示録~
第5話 『-宴-』



「5番!うほほい…中指片手懸垂します!」

「ええぞぉやったれぇい!」

「中指だけであの巨体…無理じゃない?」

「いや…うほちゃんならやる!」

そんな言葉をよそにうほほいは頭上の横柱を見つめて呼吸を整える
そしてしばしの沈黙の後うほほいは横柱に右手の中指をかけて左手を背中に回す

「はぁぁぁぁ!…ふぅぅぅん!あぁぁ!…はぁぁぁぁぁ!ふぅぅぅん!んぁぁぁ!…だぁぁぁぁ!ふぬぅぅぅぅん!がぁぁぁ!」

そんな声をあげて懸垂を始めた

「ひゃほぉぉぉぉぉ!!すげぇ!」

「わぁぁぁ…ホントに上がってる…」

「ね?だから言ったでしょw」

中指1本で懸垂を続けるうほほいに喝采が上がった
そう…今夜のアジトはとても賑わっていた

「負けてられないなぁ!6番…白魔童!踊ります!wwwww」

まぁ…「賑わう」というレベルをはるかに超えてはいるのだが

「いち、にぃ、さん、しぃ…服を脱げ!wヒャッホォォォ!」

その…なんていうか…やる時はやる!寝る時は寝る!楽しむ時はとことん楽しむ!

「にぃ、にっ、さん、しぃ…全部脱げ!wwアァァァァァオッ!」

そういった事に関してはうちのギルドは自慢できる…

「さん、にぃ、さんっ、しっ…腰を振れぇぇぇぇぇぇいっ!」

ような気がするのだが…

「よん、にぃ、さん、しっ………種を撒けぇぇwwwフォォゥゥゥゥゥゥアァァァオ!」

ここまでワルノリが過ぎると…そうとも言えなくなってくる

「白さん!いい加減にしてください!」

八咫がそう叫んでテーブルを両手で叩いた
空の酒瓶を逆さにして鼻の頭と両手の平に乗せて器用にバランスを取りながらテーブルの上で奇怪な動きで踊っていた白魔童の動きが止まった
それと同時に場が一瞬にて静かになる

「…………ごぅ、にっ、さん、しぃ…まだまだぁぁぁぁぁぁ!!!ブゥルゥゥアフォォォォォォォ!!!!」

しばらくの沈黙の後…白魔童が踊りだして賑わいが戻る

「もぅ!…トワさん孫さんなんとか言ってくださいよぉ…」

八咫がそう言って近くに座っていたトゥイージーと孫を見る

「はははは…まぁ…そうだね…はぁ…」

トゥイージーは苦笑いを浮かべつつため息をつく

「ホホホホホ…そのうち止まりますよ」

孫はそう言って笑いながらトゥイージーの肩を叩いた
その時…

「あらぁ…こんなところに裁ちバサミが…よく切れそうねぇ…見てると何かを切り落としたくなってきます…」

アデレードはそんなつぶやきもらすと不敵な笑みを浮かべ踊り続ける白魔童の背中を見つめて鋏を開閉する
何かが伝わったのか白魔童は踊りをやめるとテーブルから降りてそそくさと服を着だす
そもそもなんでこんな状況になったかというと…


「-数時間前-」

「ただいまぁー!!…うん?お?おぉぉぉぉ!」

アジトに戻ってきた白魔童がリビングを見てそう叫んだ

「宴?宴?何かあったの?」

白魔童が目を輝かせて準備をしているトゥイージーを見つめる

「ほら…今日新人さんが入ってね…歓迎会…」

トゥイージーはそう言って僕の横に立っているアイナさんを指さした

「新人?こんな時期に?」

白魔童は訝しげに腕組みをして刺された指の方を見る

「うん?!…お!おぉぉぉぉ!…あぁぁぁ…おぉぉぉ!うんうん♪」

白魔童はそんな声をあげてアイナを頭の方からなめる様に見る
そしてまた足元から見上げていく

「うんうんうん…おぉぉいいねぇ…はぁ…おおおお…」

なぜか途中でトーンが落ちてため息をついていた

「えっと…アイナです…よろしくお願いします」

アイナは慌てて白魔童に挨拶をする

「うん?…ああ…白魔童と申します」

白魔道も頭を下げて視線が胸辺りで止まり大きなため息をついた
なるほど…そういう事か
しかしアイナは何のことかわからず首をかしげていた

「うんで…トワちゃん…宴って事は…」

白魔童が満面の笑みでトゥイージーを覗き込む

「禁酒…続いてるからね…」

「えええええ!だって…宴だよ!」

「それでもダメ!」

「歓迎会だよ?」

「ダメなものはダメ!」

「1杯…いや…ひと口!」

「ダメ!」

「一滴!」

「ダメ!」

「ケチ!いいよ…酒なんかなくても盛り上がれるんだから!そんかわし…どうなっても知らんからね!」

白魔童はそんなセリフを残してプイッとそっぽを向いた
これが今の状況の数時間前の話…
確かにお酒が大好きなはずなのに今夜は一滴も口にしていない
しかし…なんとも嫌がらせに近いような怪しい隠し芸を連発していた
それはまるで…酒を飲ませないともっとすごいことしちゃうぞ!と言わんばかりだった
ふと見ると隣に座っているアイナさんが呆然としているので

「騒がしくてゴメンね…」

僕は苦笑いでそう声をかける
すると…

「ううん…なんか、こういうの懐かしいなぁ…って思って」

アイナはそう言ってニコッと微笑んだ

「うん?…懐かしい?」

アイナのもらしたそんな言葉にカラーが反応する
僕は重要な事を忘れていた…うちのギルドで勘が鋭くどんな状況下においても冷静な判断のできるカラーさんの存在を

「うん…なんとなく…こういった雰囲気がすごく懐かしく思えてね…」

アイナはカラーに微笑みながらそう答えた

「ふーん…そっかぁ、じゃあこんな騒ぎが続けばなんか思い出すかもねw」

アイナの答えを聞いたカラーも納得したのかそんな言葉をもらす
僕の取り越し苦労だったのか…サラッと流して答えたアイナに感心していると

「心配ないって…女はこういった局面では強いって事さw」

トゥイージーは僕の耳元でそうささやいた
僕は微笑みながらうなずいた

「でもよ…本当に懐かしいんだろうなぁ…」

アイナの顔をチラッと見たトゥイージーがつぶやくようにそう言ってカラーのグラスに酒を注いだ
楽しさ…憂い…寂しさ…彼女の表情は簡単には読み取れない不思議な感じだった

「トワさん…今日はこれだけ?」

カラーがグラスのお酒を飲み干してトゥイージーにそうたずねた

「お酒…足りない?」

トゥイージーがそう聞き返しながらカラーのグラスに酒を注ぐ

「違う!メンバーよ!…まぁ確かにここにあるだけじゃ酔いつぶれはしないけど…」

「ああ…メンバーね…うちは基本的にまた掛けで籍を置いてるのが多いからね」

「なるほどね…」

「とりあえず把握してるのはモンさんが遅れる…バーンさんはテラで賭場が開かれるとかでそっちに行ってるんじゃないかなぁ…大尉は…今日はおそらく大尉をやってるんだと思う」

「なる…きのこちゃんは?」

「それは…わからんなぁ」

今、名前が上った方々もこのギルドのメンバーである
トゥイージーの言葉にも有ったように複数のギルドに在籍している者もいるし
行方の掴みにくいメンバーも多数いる
この辺りについてはまた追々話たいと思う

「ゼロっちも何かやれぇ!」

突如として白魔童が近くで飲んでいたゼロに絡む

「何かって言われても…何もできませんよ…」

ゼロは白魔童にそう言って反論する

「何もできない事はないっしょ…よっしゃ!うほちゃんお手本を見せてやれ!」

白魔童にそう促されたうほほいはしばらく考え込む
そして手をポンと叩くと

「7番うほほい…背筋をしながら一気飲みします!」

うほほいはそう言うと床にうつぶせで寝そべり背筋で状態を反らす
そして反らしが頂点に達した時近くに置かれた一升瓶を口に咥えて飲み始める
その姿に一同が喝采をあげる

「な…こんなんでいいんよw」

白魔童がうほほいを指さしながらゼロにそう言った

「出来ませんよ!」

ゼロは白魔童に即答した
確かにあれはそうそうできる芸当ではないし
真似すべきではないと僕も思う
その時、アジトのドアが勢いよく開く

「いやぁ…遅れて申し訳ない…」

声の主はモンさん事マウンテンであった

「モンちゃん遅い!何やってたの!・・・・って…どわぁ!なにそれ!」

声に反応していち早く玄関に飛び出した白魔童がそんな声をあげて後ずさりをする
全員がその行動に首をかしげる

「いやぁ…肉の差し入れをしようと思って生け捕りにしたんだけどさ…暴れだしちゃ…ぐわぁぁぁ!」

マウンテンが突然そんなうめき声を出すとアジトの中に体長3メートルは超えると思われる牛が鼻息を荒げて突入してきた

「ちょwww!」

「えええええ!」

「いやぁぁ!」

アジトの中が一瞬にしてパニック状態になる
牛はというと顎を引き角を突き立てて床を蹴りすでに戦闘態勢である

「ふふふふふ…8番うほほい!…あいつを取り押さえます!」

うほほいがそう叫ぶと牛の首を抑え込む
牛も負けじとうほほいを振り落とそうと首を大きく振る
うほほいの体中の筋肉が隆起して動きを封じる
時折うほほいの動きに合わせて全員でテーブルやソファーを動かしたりする以外
僕達は見守るしかなかった
そしてしばらくの硬直状態が続いたのち

「ふぬぅぅぅぅぅああああああああああ!!!」

うほほいがそんな叫び声をあげると
ゆうに2倍以上ある牛を持ち上げて担ぎ上げた
次の瞬間…足元に牛を首から床に落下させる
アジト内に落下させた時の轟音が響き埃が舞飛ぶ
全員がたちこめた埃に咽て咳き込む
僕は慌てて窓を開ける
空気が入れ替わりたちこめた埃が徐々に晴れると
そこには両手を頭上に掲げてガッツポーズを決めたうほほいと
床に頭から垂直に突き刺さった牛の姿があった

「で…モンさんアレをなんで連れてきたんだっけ?」

トゥイージーが苦笑いを浮かべながらマウンテンに質問した

「い、いやぁ食おうかと…まぁ半分はシャレのつもりだったんだがね…」

マウンテンも苦笑いでそう答えた

「食うってさぁ…誰がどこであれをさばくんだ?」

床に穴をあけて突き刺さる巨大な牛を指さしてトゥイージーが聞きなおす

「さばきましょうか?…私が…」

そんな声に全員が振り返ると手にのこぎりを持ったアデレードが薄ら笑みを浮かべていた

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

真夜中のはじまりの街にそんな八咫の悲鳴が響きわたった



…『To Be Continued♪』





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Last updated  December 17, 2011 04:51:13 AM
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