テーマ:乗馬・馬術(33)
カテゴリ:藍野家の日常
昨日、私すみれ(馬)の肢を、装蹄師さんに診ていただいた。
先月末に左腰の不調がぶり返し、早めの夏休みをもらったにもかかわらず、 トレーニング再開直後に、また腰が思うように動かなくなってしまった。 「ただの疲れにしては、休養後に症状がぶり返すのが早すぎる」と判断した トレーナーのKさんが、先生を呼んでくださった。 歩様を見ての先生からのコメントは、 「左後肢が外に開くよう歩いている。たぶん、右前肢の出方に問題があり 対角線上にある左後肢に影響を与えているのだと思う。 こうなった原因は、舟ユスリではないかなぁ?」 とのことで、削蹄(さくてい・ひづめを削ってもらう)をし、Kさんに今後の 運動について指示をして、先生は帰られた。 「舟ユスリ」とは、熊癖(ゆうへき)という馬の癖の別称。 前肢を左右に踏ん張り、檻の中の熊が体を揺するように、体を左右に振る。 馬の代表的な悪癖(あくへき・悪いクセ)のひとつとして知られる。 私がこれを覚えてしまったのは、確か競馬場にいたときだったと思うが、 ひょっとしたら、もっと前からかもしれない。 初めて父母に会ったときには、もう、熊癖をせずにはいられなくなっていた。 一般的な熊癖は、前肢を突っ張って左右に体を振るか、その揺れが更に 大きくなって左右の肢を交互に上げて“ツーステップ”を踏むような 姿になるか、だが、私の熊癖は、前肢の動きに合わせて対角線上の後肢まで 一緒に上げ下げしてしまう、重度のものだった。 里親さんとの出会いを待っていたときの私を初めて見た父母は、冗談で、 「もし、この子の引き取り手が現れなかったら、『踊る馬』として 動物プロダクションに売って、TVCMか何かに使ってもらったらどうです?」 と、元競走馬の里親探しをしているAさんに言って、三人で笑っていた。 (そう言いつつ、結局、その父母が私を里子として引き取ったのだが) その後、新しい住まいで落ち着いた生活ができるようになって、熊癖も 以前ほど激しい揺れではなくなったが、それでも完全にやめることができない。 父母も「すみれ百まで踊り忘れず」と、頭を抱えている。 体を揺すっている拍子に、ふと踏み出した前肢で人間の足を踏んでしまったり、 今回も、こうして、肢の不調の原因は熊癖ではないか、と指摘を受けたり。 良いことではないのだろうが、やめることもできずにいる。 クセをやめる…そのためには、どうすればいいのだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 26, 2005 02:14:40 AM
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