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カテゴリ:文化女子記者さん、こんな話も。
いつのまにやら害虫に。
過去分ですが、次回分参考として。よろしかったら。 ↓ 『いつのまにやら害虫に。』 芽だったころのホウレンソウの葉が、縮れたり、こぶ状の小突起ができ たりといった症状になり、ひどいときには芯どまりになって成長しない ・・そんな経験はありませんか。 じつはこれ、新芽部に寄生する体長約0.6mm前後の小さな虫、ホウレン ソウケナガコナダニの仕業であることが多いんですよ。 こちら 。 この虫がホウレンソウの芯の部分に寄生し食害することにより、商品価 値を低下させ、特に春作と秋作では収量低下の大きな原因となります。 またこの虫が土壌中にもっとたくさんいるときは発芽することさえまま ならない場合もあるということなので、注意が必要です。 問題になりはじめたのは2005年以降。 2008年には、2度にわたって日本農業新聞が、このホウレンソウケ ナガコナダニの被害が全国に広がっていることをトップ記事で報じて 話題になりました。記事の内容はつぎのようになります。 2008年6月13日分トップ記事。↓ 『ホウレンソウを食害するホウレンソウケナガコナダニによる被害が、全 国39都道府県に広がっていることが12日、本紙の調査で分かった。 環境保全型農業の拡大とともに、同ダニの餌になる未熟堆肥(たいひ) や有機質肥料の利用が進んだことが要因。関係者は「国を挙げて試験 研究に取り組んでもらいたい」と訴える。』 と、いうことでした。 つまり・・・これは環境保全型農業、いわゆる有機栽培における〔生の 有機物使用の〕弊害が出た顕著な例のひとつなのです。 本来土壌中に生息する有機物分解者であったはずのホウレンソウケナガ コダニが、環境の変化によって害虫とされてしまった。 ホラーですね。 そして、どれだけたくさんの未熟有機物が全国の耕地で施用されているの かと、心配させられる話でもあります〔土壌に保持できなくなった分は 水に乗って環境中に放出されるわけですからヒトにとってもホラーです〕。 ということですから・・ 有機物の耕地への施用に関する、質と量そして回数の規制がない現状とし ては、「ホウレンソウケナガコダニの被害がでるほ場では、未熟有機物の 使用を控えてもらえませんか」と、いまのところは農業者の良心におねが いするしか方法がないわけです。 ということで、本年2016年8月18日の農業新聞↑にも載っている 被害の実態の記事をお知らせして、人為的に生態が変えられてしまった ダニのはなしはおしまいです。 『現代農業』誌の推奨された農法、「土ごと発酵」が盛んになって から確実に被害が増えた気がしますね、この虫の被害は。 「土の状態を見て入れるものをかえるのが農法」の回は こちら 。 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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Jan 8, 2020 04:00:05 PM
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