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カテゴリ:経営 編
台風の進路が決まらないと風対策もままならない。
台風のもたらす風。 それは台風の速度が遅い場合は作物に より大 きな影響をもたらします。 10キロ以下の進行速度になるとか停滞する といった状況になると おおごとです。なんといっても作物がたとえば48時間とか60時間 といった非常に 長い間、強い風に晒されつづけることになる わけですから。当然のことながら枝の張った果樹などでは倒伏したり、 枝が折れたりといった状況になることも珍しいことではありません。 また定植したばかりの作物では地下部が充分に発達していないために、 作物の根が土から抜けて強い風にのって飛んでいってしまうことも稀 なことではなくなります。。 また もうひとつ。 そんな台風の風被害を大きくする要因があります。それは 台風の風は、風向きが変化していく風 であることです。たとえば南の方向からやってきて北上していく台風 の場合は、台風の進行と通過にあわわせて 南風 → 東風 → 北風 → 西風 といった具合に、強い風の向きが 時間とともに変化してく。これ は風を避けることができない露地の作物にとってはきついことです。 なんといっても風向きがかわることで、風を受けている体が結果的に が回転させられることになるわけですから。 たとえば葉もの野菜の場合などでは、この変化する風のためにからだ を回転させられつづけた結果、根元の茎の部分がねじ切られてしまう こともままあります。それは人の手一抱えもあるおおきな樹木さえ同 様です。この風の変化に耐え切れずにぼっきりと折れてしまうことも あるのです。 さらにもうひとつ。 台風の気圧が低い という事実があります。 この気圧の低さが被害を助長します。 たとえばビニールハウス。 しっかり風よけをしていたたとしても、 ハウスの内外の気圧差[そのためにうまれる上昇気流] のために、 ハウス全体が浮かび上がることでやられてしまうことがあります。 この場合は現実的にはハウスに設置された換気扇を動かすことによ って[ハウス内の空気を排気し・ハウス内の気圧を下げることで]対 処しますが・・・・もし不運にも停電などの事態に陥ってしまうと 換気扇が動かせないことで被害にあう。 などなど、今回は台風が作物に与える風のこわさあれこれについて のおはなしでした。 おりしも台風6号です。なかなかコースがさだまらず、どちらかの風 が強く吹くのかがよくわからず風対策のやりようが決まらないと いう状況がつづいていました。が、ここにきてようやくコースも定 まって数日後には九州上陸が予想されるようになってきました。 コースを変えてとまでは言いませんから、せめて素早く通り過ぎて ほしい。と、いま心から願っているところです。 台風の南風にはつよい自然界の樹木も、急に向きを変えるという 変則的な動きをする台風の北西からの風には意外にもろい・・・ という現実もあります。台風の進行方向におられる皆さまにおかれ ましては充分なご注意を。 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜 」 のの お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Aug 6, 2023 10:06:47 AM
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