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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【会津の風景】 前述の「子安観音」像の、抱かれている乳児の部分を撮った写真です。手で乳房を押さえて母乳を飲んでいるように見えます。日本では、かつてはこうした光景に時として出会うことがありました。田植えや稲刈りの時には、畦道で授乳が行われていましたから、ごく自然の風景であったのであろうと思われます。 しかし、ヨーロッパの聖母マリア像で授乳している像や絵に出合ったことがありません。まして乳房が見えているような像はあり得ないだろうと思います。ただ、宣教師が日本から消えていった時代に、こうした像が彫られたとしても、日本の一般民衆の生活形態を考えると、これもまた土着の一形態であると考えざるを得ません。 粉ミルクができる前には、母乳が出るか出ないかは、出産後の女性にとっては非常に重要なことでした。母乳が出ないので、知り合いの方にお願いして授乳させていただいていたケースがあったことを小生も知っています。会津の方々の中には、そうした実例をご存知の方はまだまだいらっしゃるであろうと思います。 ひとつの宗教が、異なった文化や民族の中に伝わると、その過程で変化することは、キリスト教だけでなく、仏教やイスラム教にも見られます。また、日本の檀家制度のように、支配者によって作られた制度が仏教や神道に入り込んだケースもあります。あるいは、民族対立が同じ宗教の中で延々と継続されてきた地域もあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.04.14 14:09:50
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