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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【伊那高遠の「子安観音」石仏】 これは、伊那高遠のとある村にあるお寺の境内に三十三観音石仏が並べられているのですが、その中の一体です。かなり苔むしているので判り難いのですが、左手で乳児を抱いています。旧高遠藩領内には三十三観音の中にこうした「子安観音」石仏があるのですが、伊那高遠で出会った「子安観音」石仏はこれだけです。 ここに並べられている観音菩薩石仏は2009年5月にここでご紹介していますが、ほとんどすべての観音菩薩石仏が一度破壊されたものです。この「子安観音」石仏も舟形光背の上部や首のところに切断された痕が残っています。所謂「廃仏毀釈」は伊那谷にも広がっていることは、他のお寺で確認できました。 また、この三十三観音石仏が並べられているところには、保科正之公の家老だった人物の母親の墓とも考えられている石祠があります。そして、それに関しては、伊那市教育委員会が建てた詳しい説明が記された案内板が横に建てられていました。会津史に関心のある方であれば、この家老の姓をご存じの方々は多いであろうと思います。 しかし、伊那高遠に「子安観音」像がこれしか残っていないということが不思議でなりませんが、おそらく伊那高遠には中国で焼かれた磁器製の「マリア観音」がどこかに潜っているだろうと思っています。長野県では、海野宿や諏訪湖周辺に残っていました。勿論、ここにはあるかもしれないと思っているところが何ヶ所かあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.02.01 21:02:12
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