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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【奈良井宿の「マリア観音」】 木曽路の奈良井宿にある臨済宗妙心寺派の大寶寺というお寺の墓地にある、「マリア観音」です。抱かれている子供が十字架を手にしています。この石像は昭和7年の夏に、地元の人が藪の中に埋もれていたものを掘り出したと説明板に書かれていました。 この奈良井宿に残っている他のモノから考えると、これは間違いなく聖母マリア像であろうと思われます。そして、明治初期になって、それが判らなくなってしまい、首が落とされたのであろうと思われます。不思議に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、この一帯にキリシタンが広まった時にはまだ、宗門人別制度の施行命令は幕府から出されていません。お寺も死に関わるイニシエーションに関与していない時です。 そもそも、お寺の中に墓地があること自体、非常に不思議なことです。おそらく、宗門人別制度が施行されてから、お寺に墓地が造成されたのであろうと考えられますし、中には古くから墓地があったところにお寺が建てられたと考えられるところがあるのですが、お寺が建てられる前に、そこに何が建てられていたのかは、「推して知るべし」です。キリシタンにとってレクイエムはサクラメントです。 そして、教会の敷地内の墓地があるのは、ヨーロッパではよくあることだと聞いていますし、ドラキュラが墓から出てくるシーンには、教会の塔がよく写っています。そして、そうした墓地には板碑型の墓石が並んでいます。小生がこれまで見てきた墓石の中で古いものは、板碑型のものが多いです。因みに、東京デズニーランドのホーンティッド・マンションの入り口付近の、建物の蔭になっているところに板碑型の墓石がいくつかあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.02.23 21:36:54
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