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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【会津の青面金剛石塔】 会津の、とある村の入口に祀られている青面金剛像が彫られた石塔です。今、手元に大護八郎『庚申塔 路傍の石仏III』(真珠書院、昭和四十二年、東京)という本がありますが、こうした青面金剛像が彫られているものの写真が数多く載っています。その中の、P72に横須賀市久里浜にある天神社に残っている、おそらく青面金剛像が彫られているのであろうと思われる石塔の写真があります。この本を座右に置いて、データをバックアップしている時に、読み返していて気が付きました。 右手に鉾を持っているのですが、明らかに聖ペテロ十字の形をした剣十字です。ただ、本の著者はその経歴からすると、キリシタンのことはあまりご存じないだろうと思えます。そして、この本の写真に写っている青面金剛像の左手には太陽があります。また、腰に閉められているのは縄です。また、東京都北区神谷町の自性院にある如意輪観音石仏の写真が、P116にあるのですが、この如意輪観音像には乳房があります。 そして、P75には「色塗り庚申といわれているもの」の写真が載っているのですが、この像が着ているものは体にピタッとフィットしたシャツです。おそらく、キリシタンと一緒にヨーロッパから入って来たメリヤス製のシャツであろうと思われますし、左右の下に上半身だけが描かれている二人の人物がまとっているものは、日本のものではありません。そして、舟形光背形の石に描かれているのですが、「元禄四天」とも書かれています。写真の説明には、飯田市にあるもののようです。 住所が記されているので、次回伊那谷を訪ねる時に、少し脚を伸ばしてみようと思っていますが、「『色塗り庚申』といわれるもので、毎年旧正月になる前日に部落中集まって化粧替をする」とも書かれています。確かに、鶏が二羽と猿が二匹描かれていますが、明らかに、キリシタンのものであろうと考えられます。会津に『旧事雑考』という史料があるのですが、処刑された伴天連がメリヤスのシャツを着ていたことが記されています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.03.02 19:52:11
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