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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【会津の「子安観音」石仏】 これは去年の5月13日に撮った写真です。会津には、山の中に三十三観音石仏が並べられているところが何ヶ所かあるのですが、その途中に、この「子安観音」石仏が「番外」として祀られています。東京から会津へお見えになった方々をご案内した時なのですが、太陽高度が丁度良い角度にあったので思わずシャッターを切りました。 この石仏の「光輪」は光輪ではありません。布を捻ったようになっています。石工が意図的にこうしたものを彫ったのであろうと思われます。また、細長い布が4ヶ所に彫られていますが、それを結び合わせると「Χ(キー)」の形になります。キリストをギリシア語で書くときの頭文字です。 高遠石工の中にギリシア文字を知っていた人物がいたことは、ここで何回もご紹介した、伊那高遠に残っている「馬頭観音」石仏から明らかです。そして、この一帯にも高遠石工が来ていることは、残されたモノが明らかにしています。しかし、彼らの多くは、自分の作品に自分の名前を彫っていません。高遠石工の中に、名前を彫ることが出来る石工と彫ることが出来ない石工がいたのでしょうか。 中通りには、高遠石工が定住していることが各員出来ているところがあるのですが、会津でも定住しているかもしれません。内藤家が石工の工賃にも課税し始めましたから、高遠を離れた石工が帰ってこなかったことが、高遠石工の研究書に記されています。どうも、高遠石工は日本のかなり広範囲で活動していたようです。大きな岩から「石仏」等を彫り出すことに、彼らはある意味を込めていたのかもしれません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.09 07:44:56
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