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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【信濃のとある庵の近くにて】 これも前述までの修道院からそれほど離れていない林の中にあった石祠です。屋根が切り妻になっていて、側面に十字が彫られています。会津には、方流れの屋根で側面に十字が彫られている石祠がいくつかあります。 これは「不思議なものがあります」とシスターが連れてきて下さいました。この周囲にあったものからすると、この周辺の村の方々は、この石祠の意味をご存知かもしれません。ここから奥へ入っていくと大きな清水があります。小生たちも、そこへ行く途中で車を降りて、熊笹の中を歩いてここまでやって来ました。 この辺りには八ヶ岳からの伏流水が湧き出ていると思われる清水が他にもあります。非常にきれいな水で、勿論飲むことが出来ますし、御ミサで使う水はそうした清水で汲んでくるのだそうです。この御ミサで使う水というのは、ワインを割るために使います。最近はワインが廉価で手に入りますが、キリストの時代には、過越祭の食事で飲まれるワインは3倍から5倍に薄められていたとされています。「それじゃ、美味くないでしょ」とおっしゃられた方がいますが、会津キリシタン研究所の御ミサではもっと薄めます。所長は大丈夫のようですが、小生はプロテスタント教会で使われるあの小さなガラスの杯でも、顔が真っ赤になります。 皆さんはこの石祠、一体何だとお考えになられるでしょうか。伝承は潜ってしまっているようですが、いつかそうした伝承が浮かび上がってくると良いなと思っています。現在、その大きな清水へ行く道はここを通っていませんが、以前はここを通ってあの清水へ行く道があったのかもしれません。熊笹が生えると路は消えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.05.14 15:01:46
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