|
テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【不思議な十字墓】 前回の写真を撮ったところからそれほど離れていないところにある村の墓地にあった十字墓です。近年になって彫られたものであろうと思われますが、正面に三日月形と丸い穴が空けられています。この写真は2011年2月24日に撮りました。旧高遠藩領内では、雪はほとんど降りません。冬期間に何回か訪ねていますが、道路が圧雪状態になっていたことがありません。 そして、旧高遠藩領内には、数はそれほど多くはありませんが、この十字墓のように、近年になって彫られたと思われる十字墓があります。中には、転切支丹本人同前の僧侶がいたお寺の墓地にも、近年になって彫られたと思える十字墓が残っています。そして、二十三夜の月待も近年まで行われていたように思える記事が『高遠町誌』に載っています。 それだけではありません。下伊那郡の民俗学的調査の報告書が手元にありますが、そこにも不思議な習慣が残っていることが記されていて、写真も載っています。会津でもそうですが、民俗学的調査報告書は非常に興味深いです。その習慣はキリシタンのものであろうと思える習慣に関して、少し詳しく記されています。 こうしたことは、江戸時代に記された史料からだけでは見えてきません。そうした意味では、民俗学は歴史学以上に、歴史を明らかにしてくれることがあります。史料からだけ歴史を書いたら、史実とはまったくかけ離れた「歴史」にしかならないと痛感させられてきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.02.13 16:04:13
コメント(0) | コメントを書く |