会津キリシタン研究所

【旧高遠藩領内のとあるお寺の塀の外に置かれていた不思議な像】

　これは旧高遠藩領内のとあるお寺の塀の外に置かれていた像です。一度破壊されたものを漆のようなもので接着してあります。髪の毛が長髪ですから、菩薩でも如来でもないであろうと思われます。また、合掌している両腕はかなり細く彫られてます。こうした腕の細い石像や石仏は、兵庫県加西市にある「異形石仏」にもあります。

　小生は最近になって、もしかするとこれはキリスト像かもしれないと思えるようになりました。一番の根拠は長髪です。そして、このお寺はその可能性があると考えて、山門の外に出したのかもしれません。そして、廃仏毀釈運動によって破壊されたものを、その後しばらくして修復したのかもしれません。

　このお寺が建てられている一帯にも、キリシタンの痕跡がいくつも残っています。旧高遠藩領内は、伊那高遠だけでなく、全域にキリシタンの痕跡が残っています。そして、そうしたキリシタンの痕跡が残っている村々からも、山形最上経由で会津に移住してきた家々があります。村々の方はそれをよくご存じです。

　このお寺も曹洞宗のお寺です。こうした像が残っていること自体、極めて不思議なことです。そもそも、これを仏像であると考えることにはかなり無理があると思っています。伊那高遠だけでなく旧高遠藩領内全域にキリシタンが広まっていたことは、残されているモノと、色々なところでお話をお伺いしたことから、間違いないと考えています。

　※今朝はかなり早くから起き出していたので、そろそろ限界です。