会津キリシタン研究所

【旧高遠藩領内のとあるお寺にあった青面金剛石仏・観音菩薩石仏・被破壊地蔵菩薩石仏】

　昨夜は花粉症で頭痛がひどく、書き込みが出来ずに申し訳御座いませんでした。今朝は頭痛はほとんど消えています。この３基の石仏は、前回のお寺の墓地の入口にありました。青面金剛石仏と観音菩薩石仏と破壊された地蔵菩薩石仏です。「庚申」と彫られた石碑があるのですから、青面金剛石仏があっても不思議ではないのですが、このお寺は曹洞宗のお寺ですから、観音菩薩石仏があるのは実に不思議なことです。そして、地蔵菩薩石仏は上下に切断されています。

　旧高遠藩領内にも「廃仏毀釈」運動が伝わっていたことは間違いないと考えていたのですが、とあるお寺の関係者の方とお話ししていたら、その方は「廃仏毀釈」運動があったことをお話しして下さいました。そのお寺には、首が落とされた釈迦如来石像が本堂にありました。真言宗のお寺です。そして、「何故か不思議なのですが、この辺りにはキリシタンのモノが沢山残っているともおっしゃっていました。

　旧高遠藩領内ですから、残っていて当然だろうと思いましたし、お寺の関係者の方ですから、そうしたモノがあればすぐにお気付きになられるだろうと思います。ですから、青面金剛石仏にしても、観音菩薩石仏にしても不思議なモノであることは、お寺のご住職はご存じであろうと思います。

　そして、地蔵菩薩石仏だけが破壊されていることを考えると、「廃仏毀釈」の本当の理由は、一般に言われてきたこととは別のところにあったと考えざるを得ません。ここは、曹洞宗のお寺です。地蔵菩薩像が御本尊であっても何に不思議でもない宗旨です。