会津キリシタン研究所

【福島県中通り地方の「子安観音堂」】

　この「子安観音」石仏と青面金剛石塔は、中通りのとある村の中に建てられている「子安観音堂」の境内にありました。そして、村の方のご厚意で「子安観音堂」の中を見てくることが出来ました。

　中には不思議な「子安観音」像や「観音菩薩」像が祀られていました。明らかに、仏像の着衣ではないものを着ています。また、日本の着衣でもありません。そして、こうしたものが良く今まで残っていたものだと、感心させられました。そもそも、「儀軌」に「子安観音」が記されていないのですから、子供を抱いた観音菩薩像は極めて不思議なものなのですが、江戸時代の中期以降に「子安観音」という言葉によって隠されてきたのであろうと思われます。

　この村も前述の「子安観音」石仏がある村からそれほど離れていないところにあります。車で移動すると３０分程度で移動出来る距離です。そして、古くから街道としてあったのであろうと思われる道ですから、比較的平坦なところを走った覚えがあります。

　中通りもやはり、こうしたキリシタンの痕跡が残っている村々が点在していることを確認することが出来ました。ただ、この「子安観音堂」に祀られている像は「公開しません」というお約束で写真を撮ってきましたので、ここでご紹介することが出来ません。