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カテゴリ:キリシタン
【会津の不思議な一帯】 これらの墓石は、会津のとある不思議な一帯のかなり山の中に入ったところにある村の墓地にありました。異体字が彫られていたり、戒名の下に「位」が彫られたりしています。真ん中の墓石の「木」の下に「公」が彫られている異体字は、「松」の異体字ですが、柏書房の『異体字解読字典』では「松」の同字として分類されています。 不思議なことなのですが、この一帯には伊那高遠の香りが満ちています。家紋や姓だけではありません。民俗的習慣などにも、伊那高遠にあった石塔に彫られていたことが残っています。そして、その石塔が建てられているところには、庚申の年に建てられた「庚申」碑や甲子の日に建てられた「甲子」碑などが建てられていますが、その斜面の上には諏訪神社が建てられていました。 また、この一帯にある墓地で、転切支丹類族墓石が多数残っているところがありましす。それらの一部はここでもご紹介しましたが、あるところに建てられていた案内板に記されていることからすると、この一帯の村々の方々は、ご自分達の先祖が山形最上経由で伊那高遠から入って来たことをご存じであろうと思われます。 この写真の墓石がある村から奥へは、この時は行くことが出来ませんでした。道路が除雪されていなかったからです。真夏になれば間違いなく大丈夫だと村の方がおっしゃっていました。旧高遠藩領内から3000人の農民が武士に取り立てられて、山形最上経由で会津に入って来ているその理由が、この一帯を巡ってかなり見えてきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.20 16:03:09
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