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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【会津の不思議な墓石】 2004年12月4日、『新編会津風土記』に記されていることが気になっている村に出掛けました。そして、村の方と少しゆっくりお話しすることが出来ましたが、その村の墓地で出会った不思議な墓石です。右側の戒名は浄土宗の戒名ですが、左側の法名はおそらく浄土真宗本願寺派の法名であろうと思われます。 この墓石の両側の側面には、それぞれの戒名・法名の方の逝去年月日と享年、そして氏名が彫られています。右側の男性の逝去年月日は「昭和九年七月十七日」で「享年四十才」と彫られています。そして、左側の法名の方の逝去年月日は「平成三年七月二十五日」、享年「九十五才」と彫られています。おそらく御夫妻の戒名と法名なのであろうと思われますが、御夫妻の宗旨が異なっているのが非常に不思議でした。 しかし、この墓地には戒名や法名が彫られていない墓石が数多く残っています。風化程度からすると、間違いなく江戸時代のものであろうと思われます。そして、それらの無文字墓石の写真を撮るために、一昨年の夏に出掛けたのですが、その時にもこの不思議な墓石を確認してきました。そして、『新編会津風土記』の記録からすると、昭和九年には檀那寺の僧侶に戒名を付けて頂いたのですが、平成三年には何らかの事情で檀那寺の僧侶がいらっしゃらなかったので、浄土真宗本願寺派の僧侶に法名を付けていただいたのであろうと思われます。 最近は都会地ではこうしたことが良くあるそうですし、葬儀屋さんとお話しした時に、「ご自分の家の宗旨が判らなくなっているケースがあります」とお伺いしました。「仕方がないので、ご実家やご親戚に連絡していただいて、宗旨を確かめて頂くのですが、それさえ出来ないケースもあります。」とおっしゃっていました。この写真に写っているような墓石を会津でも何基か目にしたことがあります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.21 15:16:57
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