|
テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【武蔵国で出会った不思議な石仏】 昨夜ここでご紹介した石碑などが写っている写真に写っていた如意輪観音像であろうかと思われる像が彫られた石仏です。ただ、下部に「念佛講」と彫られているのが気になります。「念佛」は「南無阿弥陀仏」のことですが、念仏宗には観音菩薩を祀る習慣はありません。勿論、『般若心教』を唱える習慣もありません。 しかし、こうしたことが見られるのはこの一帯に限ったことではありません。実に不思議なことなのですが、色々なところで同じような情景に出会ってきました。ですから小生は、宗門人別制度をキリシタンの取り締まりのためとは考えずに、仏教の解体と再編と考えるようになりました。 禅宗のお寺に観音堂が建てられていたり、「子安観音」石像が境内に祀られていたりします。しかも、そうしたケースは珍しいことではありません。会津三十三観音のお寺で、禅宗や念仏宗のお寺を探してみて下さい。そして、会津三十三観音だけでなく、西國三十三観音でも同じです。曹洞宗のお寺に観音堂が建てられているところがあります。 仏教の宗旨の相異はキリスト教の教派の相異とは大きく異なります。キリスト教ではカノン(正典)は基本的には同じです。訳が異なった聖書はありますが、原本は基本的には同じです。しかし、仏教はこのカノンが異なります。そして、念仏宗以外で念仏を唱えるのは平安仏教だけであろうと思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.06.04 21:02:40
コメント(0) | コメントを書く |