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テーマ:キリシタン(4919)
カテゴリ:キリシタン
【「子安観音」の謎】 これもここでご紹介したことがあります。とある村の裏山に三十三観音石仏が並べられているのですが、その中間に釈迦堂が建てられているところに祀られています。ここを最初に訪ねたのは1998年でした。その時にはまだ、体調を気にしていたので、山道をゆっくり歩いてきたのですが、三十三観音石仏が非常に気になりました。 この村は大きな村で、曹洞宗の檀家になっているようなのですが、曹洞宗の檀家になっている村に、何故三十三観音が祀られているのかがどうしても理解出来ませんでした。そして、途中の釈迦堂のところでこの「子安観音」石仏に出会ってやっと理解できたのですが、それ以降にも同じような経験を何回もしてきました。 また、「そんなに判りやすいところに子安観音が祀られているのですか」と訪ねられたことが何回もありますが、会津では「子安観音」を隠していません。ここでも色々な「子安観音」石仏をご紹介してきましたが、それらの多くは、村の道路脇に祀られていたり、村の入り口付近に祀られていたりします。ただし、そうした「子安観音」石仏の中には、最近になって道路脇に移設されたのであろうと思われるものもあります。 何回も記してきましたが、仏教の『儀軌(ぎき)』という仏典には、「子安観音」という観音菩薩は記されていません。時々、「慈母観音」と言われることもありますが、おそらくこれも幼子キリストを抱いた聖母マリア像であろうと思われます。何しろ、「子安観音」の初見は、マテオ・リッチという宣教師が中国から日本に送り込んだ、白磁製の「子安観音」が最初であろうと思われます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.11 17:47:22
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