|
カテゴリ:食べ物
この時期一度はフキ味噌を作りたくなります。ほんの少しだけ ほろ苦い春の味の完成です。フキノトウは12.3年前までは知らなかった味で山歩きを始めてから教わったものです。日の当たりにくい山の斜面の下 残雪を掻き分けると日輪の下にさらけ出された身を恥じらい 守るが如く堅く丸まった蕾のフキノトウが姿を現します。春山 夏山へ思いを馳せる自分達と 同じ春を待ちかねる大地の恵みを山へ鍋と油を持ち込み天ぷらにして頂いた物です。蕾のままのフキノトウに 薄い小麦粉の衣をまとわせ油にそっと落とすと 気を許したかの様にフワッと花を咲かせます。揚げたてのおいしかった事。私が知っているフキノトウのもう一つの味フキ味噌は熱いご飯の上に乗せて頂くとこちらも 春の味と香が 口の中に広がります。胸を焦がした淡い恋が破れた時の様な味とでも言おうか 年に一度この時期にだけ味わう切なさを伴う様な ほろ苦い味です。お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.02.26 20:02:44
[食べ物] カテゴリの最新記事
|