カテゴリ:竜二と安吉
〔ゴゴゴゴゴォッーー ガタン ゴトン ガタン タタン タタン〕
「オヤジさん所の大根さ 何でこんなに美味いの? 教えてよ 作り方 えっダメ? 企業秘密? ははは オヤジさんも なかなか言うねぇ」 「兄貴!」 「… …」 「兄貴!」 「… … … でさぁ オヤジさん この大根さぁ…」 「兄貴! シカトする事ないでしょうが!」 「あっ 安吉さん いつからそこに」 「また 知っててそういうことやる」 「はははは まあヤス 座れよ」 「実は兄貴に 見てもらいたいものがあるんすよ これ」 「こんなところじゃ まずいだろが オヤジさんが見てるぞ」 「そういうもんじゃないですよ これ」 「なんだ? それ?」 「ホラ オレが露天で売る 商品ですよ」 「だから何…?」 「兄貴知らないですか? 光るオモチャですよこれ」 「それはわかってるけど なぜ お前が これを売る?」 「はあ?」 「こういうのは子供が買いに来るもの」 「ハイ」 「そこにお前の プレデターみたいな顔が…」 「ハイ」 「児童虐待で逮捕!お前 死刑!」 「何でですか もうー」 「しかし よくこんな商品思いついたな」 「いやー 結花のヤツがこれがいいって」 「ほー 結花ちゃん帰ってきたんだ」 「おかげさんで へへへへ でねぇ 結花が おととしの花火大会のときに 夜店で見て綺麗だったから 売ればって言うんで」 「ああ 前の彼氏と付き合ってた頃ね」 「いちいち 言わなくていいですよ そんな事!」 「まっ いいじゃない 売れば」 「いいッスかねぇ」 「北山のオヤジには 俺から 言っといてやるよ」 「でも売れるかな? これ? 俺 売ったことないし」 「おお じゃあ 祭りの前に 試しに売ってみるか」 「えっ 何処でです?」 「インターネット」 「何処の 組合ですか それ?」 「違えよ パソコン使って売るんだよ」 「だから 俺 パソコン 持ってないって」 「俺のダチに 灯屋ってのがいるから そこで頼め!」 「兄貴の お友達ですか? 恐いひとじゃ…」 「少し キレテるヤツだけど 大丈夫だって たぶん」 「ひぇー キレテる…おヒト」 「大丈夫だよ 俺から話しとくから ホレ これ地図だ」 「ありがとうございます」 「ああ そうだ お土産に鯛焼き持ってけ」 「灯屋さん 鯛焼き 好きなんですか?」 「いや 俺が好きなの」 「はあ?」 「いいから じゃあ 俺 もう 行くから」 「兄貴 今日は何処へ」 「ちぃっと 野暮用」 「あの 飲み屋の女は 止めといたほうが…」 「お前とは 腕が違うのよ 僕ちんは じゃ」 「兄貴 お勘定! 今日はダメですよ」 「しょうがねぇな オヤジさん カード使える? ダメなの? 困ったなぁ 現金がねぇなぁ ヤス 悪いけど 立替といて お願い たのむ」 「もう わかりましたよ 貸しときます」 「オヤジさん ご馳走さん ああ この光るブレスレット あげるよ 付けてみて おお 似合うねぇ この界隈じゃ 一番おしゃれな おでん屋 なに オヤジさん もしかして照れてるの かわいい はははは」 「じゃあ 兄貴 また」 「おお 頑張れよ おっと タバコ買わなきゃ 財布 財布っと あららら 野口英世さん ばっかりだなぁ…」 「ちょっと兄貴!持ってんじゃないですか」 「へへへ 安吉兄さん また ご馳走様で」 「兄貴~」 〔ゴゴゴゴゴォッーー ガタン ゴトン ガタン タタン タタン〕 つづく こだわり「あんこ」とカリカリのうまい皮の絶妙なバランス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/07/23 01:05:41 PM
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