国境なき　うずら団

　「家人」（旦那）は相手の心を落ち着けることに長けている。

　わがやの音楽集団うずら一家の末っ子タルトも尖がった気持ちを抑えて家人の掌で落ち着いている。小さな花を一杯につけたカスミソウや雪柳やテマリの花束を崩して作った茂みの間をすり抜けたり蹲ったりと、なかなか出たがらなかったというのに。休日しか遊んであげられないから警戒していたはずなのに、少しずつ溝を埋められて安心している。


　これは１つの才能だと思う、スゴイよ！

　私も今年最大のヒットだと先ほど披露した小ネタでさっきから斜めになった家人の機嫌を直したい。小鼻の脇できゅきゅっと鼻くそをほじるフリをしてぺっと指ではじく「鼻くそ、Ｐ！」を、ついつい受けるまでと繰り返したのは失敗だった。うまいこと言った！　とガッツポーズしていたら場の空気が冷ややかになるのに気がつかなかったヨ。