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国境なき うずら団

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2009年06月29日
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カテゴリ:未分類
 日曜日にサントリーホールでハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー「マーラー9番」を聞きに行った。演奏者はまず弦からして力強く、木管も金管もそれぞれのパートもまたとびきりで素晴らしい。沢山の人たちの拍手が鳴り止まず演奏が終わってもなかなか席を立とうとしなかったのが分かる。確かに音は。問題は指揮だった。とにかくゆっくりだったのだ。何しろ演奏は2時間に及んだのだから。それも緩急もなくのっぺりと同じ調子で。しかもメロディーは指揮棒によって流れが切れてしまっていて模様も感じられなかった。もう少しめりはりが欲しかった。余韻も長すぎたせいかせっかちな観客に打ち切られてしまっていた。まだ弦に弓を当てていて、指揮も続いていたのに痺れを切らした人がとうとう「ブラボー」を出したのだ。すぐさま会場は明るくなりあちこちから雨のように拍手が降る。横を見ると「家人」は「4楽章の弦は素晴らしかった」「渾然一体としていた」と言う。涙まじりの鼻水をハンカチで押さえている。私はただただ「ある意味、指揮者の力ってすごいんだな」と嘆息していた。

 それでこうやってCDを聞いて確認しているという訳。





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最終更新日  2009年06月30日 08時34分14秒
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