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テーマ:子育て現在進行形(1980)
カテゴリ:教育について
我が子可愛さで、自分の子供を第一に考える事じたいは、親の心情として仕方がない部分はあると思う。しかし、それにも限度というものがあるのも事実で、これはその限度の存在をさえ無視するような話だった。
本題に入る前に、娘の中学校の入学説明会での話をしておきたいとおもう。これはボクが実際に耳にした話ではない。うちの奥さんが説明会に行って、憤慨して帰ってきた時に、聞かされたことだ。 入学説明会は、一通り学校の説明などがなされた後、学校の雰囲気や生徒の生活面での説明で、担当の先生がこんな事をいったそうだ。 「うちの生徒は、反社会的な行動をするものは、殆どいません。 しかし、どうも人間関係をうまくこなせないことが多いです。その結果、登校拒否や不登校になる生徒も毎年、少なからずいます。」 はぁー、なんだいそれは! 反社会的行動と言えば、所謂警察にやっかいになると言うことだろう。しかし、むしろそれは本人も自覚があり親にもその責任が生じるという意味では、目に見えると云うか、子どもの状況を認識しやすいのじゃないか。 人間関係がうまく出来ないと云うのは、その実態が分かりずらい。 しかし本来、生徒の学校での生活の殆どは、生徒たちの人間関係で成り立っているわけで、その指導をするのが学校の役割のひとつではないのだろうか。 こういう風に最初から宣言されると、 「私たちは、生徒の人間関係などには関わりがありませんので、そういった事に関する責任は私どもにはございません」 と言われているかのように受け取られてもしかたないのではないだろうか? そんな学校に入学する直前の話だった。 娘宛に嫌がらせのメールが届いた。万引きをしているとか○○クラブに入ってきたらみんなでいじめてやる、などと書いてあった。 親のボクたちが万引きに気づき、店にも謝りに行き、学校にも報告してることを告げ、 「こんないじめ方をするのは間違っている」 と返信をした。 子どもが噂を流すのは、仕方がないことだと思うのです。 何がおかしいかと言うと、判断力のない小さな子どもに大人が名前をだして喋ったことだと云うことだ。 噂を流した子どもを責めるつもりは無いのですが、自分の言動がどういう結果をもたらすかを認識していない親に問題があると云うことだ。 その親が勤めているコンビニの店長に事情を説明して、 「店ではこのような場合、どういう指導をしているのですか?」 と問い合わせをした。すると調査後こんな返事が返ってきた。 「従業員が子供に話したのは事実です。でも、それは、○○ちゃんの事を悪く言うつもりではなく、あくまでも、自分の子供を教育するため。 それに、そこの子供は噂を流してないと言ってますし。」と言う。 「そんなにお気を悪くしていらっしゃるのなら、学校に掛け合ってきます。 と従業員が言ってますので・・・。」 その親は、いったい何を学校に掛け合うのだろうか。 「どうあろうと、実名をあげて良いなどと云うことはないでしょう」 「各家庭、色々な教育方針がありますから」 と店長は言った。 「今後は、社内秘を漏らさない。と言ってますし、 こちらは、ちゃんと指導したのでこの事はこれで終わりです。 あとは、各家庭で話し合って下さい。」 話にならない。 翌日、人権擁護委員に電話で相談をしたら、人権侵害、児童福祉法に反していることは事実だと言う見解で同意し、再度コンビニの店長に電話をした。 「もうしないと言われても、そのような態度では信用出来ないので、明文化して下さい。」 と依頼した。すると店長は 「知ってる子だから名前を挙げただけだし、その家庭の教育方針だから。自分の子供さえよければ、他人の子はどうでもいいんじゃないですかね。みんなそうなんじゃないですか?」 唖然とした。この人は地域の子供会の活動などをしている人だ。 その人が、他人の子など、どうなってもいいと言い切るとは。 「そんなことでは、世の中おかしくなると思いませんか?」 「実際そうなんだから、しかたないでしょう」 あきれ果てたので、繰り返した。 「とにかく、明文化してください。」 「その件に関しては検討させて下さい。」 後日連絡が来た。 「ちょっと人にも相談させてもらったんですけど、当人同士が話し合えば良いんじゃないか?と言われました。あと、こちらは悪いと思っていないので、明文化は出来ません。」 「では、正式な手続きを取らせて頂きます。」 と言うと、踵を返したように、自信なさげに 「僕は何もわからないので、もう少し考えさせて下さい。」 結局、フランチャイズ本部に問い合わせをして、各店舗の指導はどのようなシステムになっているのかを確認した。 当たり前なのだが、 「そのような場合、各店舗の経営者に一任しています」 という返事だった。 法的手段に訴えるという手もひとつの選択肢なのだが、その場合一番心配なのは娘の環境だ。これ以上傷つける結果だけは避けなければいけない。 強い態度で通すことが出来ない歯がゆさを感じずにはいられなかった。 売り言葉に買い言葉とはいえ、他人の子はどうなってもいい等とは、たとえ心で思っていたとしても、口に出して言うべきではない。 学校の件もそうだが、こういった大人たちが子供達に与える影響を考えると恐ろしくなる。 「家の子に限って! 悪いことはしない、もしもしたとしたら、それは他の子のせいだ」と本気で思うのだろうか? この噂を流した子は、下級生の教室に乱入して、殴るような子なのだ。その親の教育成果はもうすでに出ているのかも知れない。 こんな事は、この地域に限ったことであって欲しいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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