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月利5%を叩き出すFXファンド 驚異の運用力の正体とは
ダイヤモンド・オンライン 月利5%を叩き出すFXファンド 驚異の運用力の正体とは © diamond 月利5%を叩き出すFXファンド 驚異の運用力の正体とは 日本国内にいながらでも、投資できる高利回り商品は多い。ただし、「高リターン」の金融商品として知られる「FXファンド」については、懐疑的に見ている人が大半だろう。ダイヤモンドQ編集部がその実態を探った。 ニューヨークを拠点に、ピーク時で140億ドルもの資産を運用していたFXコンセプツ。ギリシャショック以降、成績が低迷し、2011年にはリターンがマイナス3%に落ち込み、13年の破産申請に至った。 同じ年、日本国内ではFXファンドを運用するリミットインベステージが金融庁の警告を受けた。年利30%をうたって100億円近くを集めたものの、FX取引とは無関係な経費に流用していたほか、無登録業者を利用して勧誘活動を行っていた。 このようにFXファンドにまつわる話は、投資家を尻込みさせるものが多い。実際、怪しい業者が乱立している。今回、複数のFXファンドに取材を申し込んだが、大半は取材NGか電話が不通だった。「年利30%目標」などとうたいながら、その運用実態を明らかにしないファンドが多数存在するのだ。 そんな中、高リターンを持続しているファンドもある。その一つが、3年前に運用を開始した旧英国領のタックスヘイブン、ベリーズに拠点を置く某E社のFXファンドで、日本からでも購入が可能だ。リスクの高い商品なので、一定の金融リテラシーを持っていない人が購入するとトラブルになりかねないことから、ウェブ上での社名公開は差し控えた。詳細はダイヤモンドQ11月号を見てほしい。同ファンドでは投資額1000万円までの投資家には毎月の目標利回りを3%に設定。3000万円なら4%、5000万円なら5%と、その利回りは跳ね上がる。別途、入金時に4500~4800円の着金手数料が必要だ。この利回りはファンドマネジャーの運用報酬や管理事務手数料などを差し引いた数値。うまくいけば年利にして36~60%のリターンが懐に入ってくる計算だ。 その運用対象は、最もボラティリティ(変動率)の大きい英ポンド円。買いでも売りでも超アクティブに動いて、利ザヤを稼ぐトレードスタイルだ。変動率が大きいだけに、リスクも大きくなるが、開示してもらった取引履歴を見る限り、運用益が20%を超える月も少なくない。「目標利回りを越える利益は運用利回りがマイナスに転落したときに備えてプールしておくことで、毎月3~5%の配当を維持している」(E社代表)。 同社が運用している別の商品の取引履歴も手元にある。取引の指示だけを運用者に委託する「MAM(マルチ・アカウント・マネジャー)口座」を利用したものだ。こちらの商品では目標利回りを設定せず、毎月のリターンを投資家とファンドマネジャーで折半する。 その月々のリターンは平均30%超。取引履歴を見ると、8月は65%もの利益を上げていたことが分かる。その半分が毎月、投資家の手元に入る。 ただしMAM口座は、日本国内で運営すると金融商品取引法違反となる。投資家自らが海外の運用会社に直接申し込む必要がある。 東証1部上場企業が私募ファンドに参入 新たにFXファンド事業に乗り出した優良企業もある。東証1部上場のFX会社、マネースクウェア・ジャパン(M2J)だ。100%子会社で私募ファンド「トラリピFX1号ファンド」を今年1月に組成。2億円の資金を集めて運用を開始した。 「トラリピ」とは、「トラップ・リピート・イフダン」の略で、M2Jが特許を取得したFXの自動発注管理機能。簡単に言うと、上図のように為替が下落したら買い続け、買った価格以上に上がったら売るという作業を、設定した範囲内で自動的に反復するもの。実用実験を兼ねて組成されたのが同ファンドだ。 その運用成績は「7、8月とチャイナショックの影響で相場が急変し、直近半年間ではマイナス」(渡邊悟取締役)のようだが、あくまで同ファンドは3年、5年と長期での運用を前提にしたもの。特に決まった範囲で上げ下げを繰り返すレンジ相場で成績が上がりやすいという。 実は、チャイナショックの影響で大きく運用資産を毀損したファンドは多い。某大手FX会社幹部によれば、「個人投資家や小規模ファンドのドル円ロングポジションは8月24日に1時間足らずで5円以上急落したことで、軒並み大きな損切りを余儀なくされている」という。 先ほどのE社の運用資産は、合計で1億円弱と小規模だが、関係者によると「チャイナショックを経て、破綻の危機にひんしているファンドも多いが、小規模FXファンドの中には、相場とは関係なく好成績を収めているファンドも多い」とのこと。 とはいえ、玉石混交のFXファンドで、優良なファンドを探すのは容易ではなさそうであり、投資するのであれば、相当のリスクを覚悟した方がいい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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