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【健康情報】 老けたくないなら「日本酒」か「ワイン」 1/2(土) 7:31配信 webマガジン mi-mollet mi-mollet(ミモレ) 飲酒によって糖化が加速し、老化速度も早めてしまう――。そんな衝撃的な事実が判明した前回に続き、今回も『酒好き医師が教える もっと!最高の飲み方』(日経BP社)から一部を抜粋し、「糖化リスクの抑え方」についてご紹介。身体にいい飲み方と、糖化リスクの低いお酒の種類について勉強しましょう。 「糖化によって生成されるAGEs(糖化最終生成物)が体内に蓄積していくと、肌の老化が進み、老けて見えるようになります」 何とも衝撃的なことを話すのは、 糖化研究のエキスパートである同志社大学生命医科学部糖化ストレス研究センターチェア・プロフェッサー教授の八木雅之さん。 シミやシワなどに悩む世代にとって、これは由々しき問題です。 さらに、 「糖化とアルコールは密接な関係にある」 という事実まで突きつけられ、心は折れる寸前。 そこで今度は、 糖化リスクを抑える具体的な対策 を、引き続き八木さんに聞きました。 日本酒やワインが糖化を抑えてくれる 「糖化を進めないためには、世に言う『適量』を守るのが賢明です。日本酒なら1日1合、ビールなら中瓶1本、ワインならグラス2~3杯程度です。我々の研究に限らず、ほかの研究からも、アセトアルデヒドとAGEsの生成が密接に関係していることは確実だからです。翌日に残るような深酒は控えたほうがいいでしょう。ちなみに、喫煙者、睡眠不足の人も体内のAGEsの量が高いことが確認されています。お酒好きの愛煙家で、深夜まではしご酒をするような方はさらに注意が必要です」 深夜まで飲み歩いていると、胃もたれもあって、かなりの確率で朝ごはんが食べられるような状態ではなくなります。実はこれも糖化には良くないのだそう。 「朝食抜きは昼食後の血糖値の上昇が急激になり、糖化を促進させやすい」 と八木さん。〝午前様〟はいいことなしなのです。 酒量が分かったところで、次に気になるのがお酒の種類による違いです。お酒といっても、ビール、日本酒から、ワイン、焼酎、ウイスキーなどさまざま。糖化による影響を少しでも抑制するには、どんな種類のアルコールを選べばいいのでしょうか。 「実は、お酒の中には、AGEsの生成を抑制するものがあるのです。それは、日本酒です。日本酒は糖質を含むので意外と思われるかもしれませんが、私たち糖化ストレス研究センターでの研究から、量さえ飲まなければ抗糖化作用が期待できることが分かりました。醸造アルコールを添加した本醸造タイプ、純米酒のタイプに分け、精米歩合やアルコール度数に大差がない京都産の30種類の日本酒を使って実験したところ、醸造アルコールの添加の有無に関係なく、AGEsを抑制することが確認されたのです(下図)」 血清アルブミン(たんぱく質)とブドウ糖による糖化反応の、日本酒(清酒)による影響を調査した結果。グラフはAGEs生成率データ。日本酒を加えずに試験したとき(添加なし)の生成量を100としたときの、30種類の日本酒を添加して測定したとき(日本酒添加あり)の平均値。 (Glycative Stress Res.2017;4(2):80-86.) mi-mollet(ミモレ) おお!日本酒ファンには何ともうれしいお言葉。 現在、この研究は継続中で、日本酒のどの成分にAGEsを抑制する効果があるかは、まだ明確になっていません。ただし、八木さんによると、近い将来、成分の特定が期待できるそうです。 なお、日本酒にAGEsの生成抑制効果が期待できるとはいえ、アルコール自体は糖化を進める存在。あくまで「適量」を守ることが大前提であることを忘れないようにしましょう。 しかし日本酒にそんなうれしい効果があるとなると、ほかのお酒の効果はどうなのか、気になるところですよね。 「日本酒と同じ醸造酒であるワインもまた抗糖化作用があります。これはぶどうに含まれるポリフェノールによるものと考えられます。特に良いとされるのはポリフェノールを豊富に含む赤ワインです。ポリフェノールは抗酸化作用もありますから、糖化、酸化ともに抑制する効果が期待できます。もちろん、こちらも適量が基本です」 そのほか、樽で熟成させるウイスキーも、樽由来のポリフェノールが含まれることから、AGEsを抑制する効果が期待できるそう。今後の研究にさらに期待したいですね。 食後の運動で血糖値上昇を抑える 最後に、食生活以外で糖化を抑制する方法についてアドバイスを聞きました。 「食後の運動が血糖値の上昇を抑えて、糖化の進行を抑制してくれる」と八木さん。実生活ですぐに生かせる方法を教えていただきました。 「朝の通勤時は『階段』を使うようにしてみてください。通勤時間は朝食をとってから1時間後くらいにあたり、ちょうど血糖値が高くなっている時間帯です。カラダを動かすことで、食事によって上がった血糖値を早く下げられます。食後に階段のステップ運動を3分間するだけで血糖値の下がり方が早くなったという報告もあります。また、日中にデスクワークをしていると、昼食後の午後1~2時くらいに眠くなりますよね。会議などでの移動は、眠気覚ましも兼ねて、血糖値を早く下げるために、エレベーターでなく階段を使うようにしましょう」 このくらいの運動なら、無理なく続けられそう。塵も積もれば山となる。食事の後は、階段を使ったり、一つ前のバス停や駅で降りて歩くなど、「ちょい運動」を意識するだけで、少しずつ糖化を抑えることができます。今日から早速、実践してみましょう。 mi-mollet(ミモレ)
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