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過去ログ復刻 機関車オーナーだった私 2012.08.23 いわゆる鉄道ファンというのが、日本では、非常に多い 他の国では、そういう存在は、あまりポピュラーでは無いらしい 例外は英国である 日本の鉄道ファンは、カメラマニアだったり 模型マニアだったりだが、英国はそんなレベルでは無い 廃線になった鉄道を同好会を作って、再生して 週1回、サービス運行したりしている鉄道が全国にある 日本では、いくら鉄男(笑)ががんばっても、そこまでは行かない やはり、英国の方が1枚も2枚も上である 私がロンドン駐在だった頃 日本からある会社の取締役とお付きがロンドン支店に来社した 軽い気持ちでロンドン案内をしようと思ったら 向こうからリクエストがあった ある鉄道模型店に行ってみたいと言うのである その店の名前はたしか「STEAM LOCOMOTIVE」あたりだったと思う それほど大きな店ではなかったが、とにかく、店中 鉄道模型とそのパーツでいっぱいである 中でも、鉄道模型のおおきなやつが何台も店の中に陳列されている 重役さんは、パーツの買い物に夢中である 私も、鉄道に興味が無いわけでもないので、興味深く、いろいろ、見物した なかでも、ひときわ大きな、実物かとも思えるほど 大きな蒸気機関車の模型があった 「これを買って日本に持って帰ったら高く売れますかね?」 やはり、商社マンという本能で、私は、そんな卑しい(笑)ことを重役に聞いた 「そりゃ~、間違いなく売れますよ 売れなければ、私が買います」 重役さんは、本気である(笑) もし、この機関車を持って帰っても、当時、私は、 日本ではマンション住まいだったから陳列も出来ない しかし、実家の庭なら、なんとか運転できそうである しかし、そうなると、レールも買って帰らなければいけない 私が、決断に迷っている間も、重役さんは買い物に夢中である 結局、何時間もその店にいた ---- 今、日本では、鉄道写真を撮るマニアで溢れているようである 私も、カメラは趣味で、フルサイズのカメラに、大口径のレンズを何本も持っていて そのうちに鉄道写真も趣味に入れてもいいと思っている その前に、バレーボールの女子選手を撮影するのが先かも知れない(笑) ただし、私は、あまり、根気がある方では無いから 鉄道写真は、恐らく撮らないだろう (中略) 今までも、何回も、カメラについては書いて来たが 私は、今まで、カメラを一体、何台買ってきたのか? 自分でも数え切れない もちろん、銀塩カメラの数の方が多いが 小型カメラも含めてみれば ひょっとしたら、合計、50台になるかも知れない よく思うのだが、人間の生涯の持ち物の内 死ぬ時に手元のあるものと言えば、100分の一ぐらいではないか? 人間はものを無限に買い込むが、 そのほとんどが、行方知らずとなって消えて行く 最後に棺桶に入るものは、着るものぐらいである(笑) 本当に不思議と言えば不思議である 行雲流水 ---- 機関車と言えば、私には、そこら辺の機関車マニアが裸足で逃げる話がある(笑) 私は、本物の機関車オーナーだった事があるのである これは、本当である 模型の機関車ではない(笑) ただし、蒸気機関車ではなく、ディーゼル機関車だった それも、日本で、では無く、米国で、である 前にも少し書いたが、私は、脱サラした後 米国でアントレプレナー(起業者)をしていた 会社を設立したのである 今まで書かなかったので、ここで少し書いてみる 東部のある州のある廃業した鉄鋼メーカーの工場を買って その敷地と建物をウォーターフロントのコンパウンドにする計画だった 海に近い大きな川の河口に面したその工場はかなり大きくて 一周するには、車でまわらなければならなかったし 構内には、工場の建屋が十数棟あった その中には、生産した鉄鋼製品を積み出す設備があって そこには、鉄道線の引き込み線が横付け出来るようなデッキがあった そのデッキからの製品積み出し用に、ディーゼル機関車があったのである その機関車は少し古くなっていたが デイーゼル機関車は蒸気機関車ほど精緻な構造ではない よく研究すれば、運転できるかも知れない 私は、そう思って、いつか運転してやろうと思っていた 共同経営者である義弟は器用な男で 工場の大型ボイラーも再生して現用にしてしまったのだから 機関車も整備できるかも知れない プライベイトな土地内の運転だから、免許も要らない(笑) しかし、施設の修理や建設が多忙で機関車を省みる暇はなかった その内に、私が欧州に行っている内に、義弟がこの機関車を処分してしまった その施設では、前のメーカーの膨大な施設・機械類を 解体して引き取る専門業者が入っていたから 彼らに引き渡したのだろう 他にも、惜しい設備があった 最も巨大な建屋には、これまた巨大な天井走行クレーンがあったのである これに乗って建屋を端から端まで走行させると爽快だった この建屋は、サッカー場が取れるほどの広さだったから サッカーを上空から見るようなものである 河に面した護岸には、やはり積み出しようの桟橋があった この河では、近くのブラウン大学のボート部が練習をしていた モーターボートかヨットを買って、ここで船遊びをしようと思っていた ---- 結局、この未来のウォーターフロントは改修が完了したものの 米国の住宅ブームがしぼんでしまって 初期の目的であるウォーターフロント建設は挫折した 代わりに、方向転換して、建屋を倉庫にして、倉庫業に転換した 十年ほど、そこで営業をしていたら ある時期に大手の住宅メーカーがこの敷地を 買って住宅街にしたいというオファーをしてきた それに応じて、そこを売った もう、何年前になるかな? これが、私の機関車オーナーとしての経歴である(笑)
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最終更新日
2021.11.11 21:58:22
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