|
カテゴリ:小説・コミック...文系ですか?
先日、歌手の本田美奈子.さんが亡くなられました。 別にファンだったわけではないのですが、 「あぁ、若かりし頃の思い出がまたひとつ...」 という感慨が湧いてきました。 この訃報を聞いて思い出した人がひとり... 松原みきさんです。 二十数年前、“真夜中のドア ~ Stay with me”という曲でデビューして、昨年、子宮頸癌により44歳で他界した、シンガー・ソングライターです。 あ、今日は別にDJロマネスク様のマネをして音楽のレヴューをやろうというわけではありませんw。 彼女が昔ラジオで話した不思議な話を思い出したものですから... 彼女の“ニートな午後3時”という曲が資生堂のキャンペーンソングになってた頃、彼女は大阪の「ヤング・タウン」という夜のラジオ番組の水曜日(だったかな?)のパーソナリティをやっていました。 一緒に出ていたのは原田伸郎とザ・ぼんち(だったかな?)でしたから、決してマジメな番組ではなかったのですが、彼女があのハスキーな声で時折話すお話は...不気味でした。 まぁ、今巷で流行ってる「都市伝説」なんかに比べると、全然怖くはないのですがw。 ここ最近、童話なんかのほのぼの系の話をしてきたので、今日はこの松原みきさんがしたお話を... 一隻の客船が嵐に巻き込まれました。 乗客乗員は海に投げ出され、ほとんどが死んでしまいました。 そんな中、十数人の乗客と乗員が無人島に流れ着き、奇跡的に命を取り留めました。 ですが、その無人島には食料になりそうなものは、水以外なにもありませんでした。 みんなどんどん体力が弱っていきます。 ついに生き残ったひとりである船長が亡くなりました。 このままでは、救助が来るまでに、みんな力尽きて死ぬしかありません。 と、生き残ったひとりである船のコックが、どこからかスープを持ってきました。 みんな、むさぼるようにそのスープを飲みます。 ひとりの男がコックに訊きます。 「このスープ、どうしたんだ?」 するとコックは答えました。 「向こうの入り江でウミガメを捕まえたんだ」 それは好運だった、天の恵みだと、みな喜んで、なんとか命を長らえました。 しかし、そんな好運が何度も続くわけもなく、みんなはまた衰弱し始めます。 そして、今度はひとりの年老いたご婦人が息を引き取りました。 と、再びコックがウミガメを捕まえたらしく、スープを持ってきました。 みんなは再び好運を喜び、神に感謝してウミガメのスープを食べました。 が、今度はそのコックが死んでしまいました。 もうウミガメのスープは期待できません。 しかしその数日後、救助船に発見され、残ったものは全員助かりました。 それから何ヶ月かたちましたが、その遭難者たちはあのときのスープの味が忘れられず、レストランで「ウミガメのスープ」を注文します。 しかし、どこのレストランにもそんなメニューはありません。 やがて、そのうちのひとりが人からこんなことを聞きました。 彼らが遭難した海域には、ウミガメなんて生息していないということを... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[小説・コミック...文系ですか?] カテゴリの最新記事
|