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2011.08.27
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ブルーステルと

久々プラモです。

今ブログで長期書き込み中のフィンランドの話にあわせた内容にしたいと思います。

大戦前、自前の飛行機を開発・生産する能力の無かったフィンランドは、各国から飛行機を購入しています。

冬戦争で大活躍したフォッカーD.XX1(フィンランドでの愛称は「フォッケル」)は、オランダ製の飛行機で、オランダ本国では活躍できないままドイツ軍によって壊滅させられたのに対して、フィンランドのフォッケルは、継続戦争が終わるまで性能不足にむち打って戦い抜いています。

他にも生産国では活躍できなかったのに、フィンランドでは大活躍できたという戦闘機はいくつもあります。その代表といえるのが、アメリカ製ブルースターF2Aバッファロー戦闘機(フィンランドでの愛称は「ブルーステル」)です。

バッファローはアメリカ海軍で1939年に採用されたブルースター社製の艦上戦闘機です。米海軍初の引き込み脚の全金属製の機体で、安定した操縦性と頑丈さがパイロットたちから高評価されましたが、それ以外の性能はイマイチでした。

そのため米海軍では性能が良好だったグラマン社のF4Fワイルドキャットの方に白羽の矢が立ち、早々に空母からは消えてしまい、残った機体は訓練用か海兵隊に払い下げられてしまいました。

「猛牛(バッファロー)」は「山猫(ワイルドキャット)」に負けてしまったのです。

約500機製造されたバッファローのその後は、アメリカでは海兵隊では使用された以外は、44機がフィンランドに援助に回され(援助と言いながら金取ってますけどね)、約100機がイギリスやオランダに売却されて日本との戦いに備えました。日本戦闘機の性能をなめていたので、バッファローで十分と考えていたのです。

しかし、日本の零戦や一式戦「隼」の方が性能もパイロットの技量も遙かに上回っていたため太刀打ちできず、早々に戦場から退場しました。米軍バッファロー最後の戦いは、1942(昭和17)年6月のミッドウェー海戦で、出撃した19機の内、13機があっけなく零戦に撃墜されて見せ場無く終わりました。

そのため一般的にバッファロー戦闘機は、「駄作」「役立たず」というさんざんな評価が定着しています。

しかしこの汚名をそそぐ大活躍をしたのがフィンランドにやってきたバッファロー(コードは「B-239」です。輸出用のため、エンジンや照準装置などはワンランク下のものに換装されて送られました)でした。

冬戦争で実戦経験を積んだフィンランドの戦闘機乗りたちは、ブルーステル(バッファロー)の持つ軽快な運動性に魅了されました。それに武装の12.7ミリ機銃も、威力があった上に弾道特性がよくて命中率が高かったのも好評でした。

フィンランド空軍では、性能型落ちが著しいフォッケルに代わる精鋭部隊用の主力戦闘機を、イタリア製のファイアットG50にしようと考えていましたが、パイロットたちの評判があまりにも高かったので、ブルーステルを回すことに決めました。

継続戦争が始まると、ブルーステルは、猛牛の名に恥じない大活躍をすることになります。

カタログ性能の上ではブルーステルを上回るソ連軍機をバタバタと撃ち落とし、地上部隊の進撃を助けています。扱いやすいブルーステルはパイロットたちから愛され、空の真珠(タイバーン・ヘルミ)とも呼ばれるようになります。

そして1944年になると、アメリカの対ソ支援(レンドリース)によってソ連軍が使用するアメリカ陸軍戦闘機P39ベアコブラ、P51マスタングと空中戦を展開する喜劇的なことになっています。

P39、P51とも、ブルーステルに比べれば遙かに高性能機でしたが、フィンランド人の操るブルーステルは決して遅れを取りませんでした。

戦争終結までの間、44機中21機を失いましたが(事故による損失も含みます)、ソ連軍機459機を撃墜する赫々たる戦果を上げ、戦後も1950年代までフィンランドの空を守り続けました。

もしフィンランドに売られることがなかったら、バッファローは「駄作」という評価だけで終わっていたでしよう。一世一代の働き場所を得られて幸運な飛行機だった言えそうですね。

ブルーステル、ユーティライネン機


今回のプラモのマーキングは腕のいいパイロットを集めて構成された精鋭部隊第24戦隊のエイノ・イルマリ・ユーティライネン曹長機です。

彼は前にブログで、冬戦争コッラーの戦いのところで触れたアールネ・エドヴァルド・ユーティライネン陸軍中尉の実弟です(10年歳が離れた兄弟でした。2人は「大の弟好き」と「熱烈兄好き」のブラコン兄弟としても有名です・笑)。 

エイノ(愛称はイッル)は、94機撃墜フィンランド最高の撃墜王です。この記録は、100機以上の撃墜エースが多いドイツ軍人をのぞけば、世界最高の記録です。それ以外にも被弾は一度きり(正確には一発かすっただけ)だったため「無傷の撃墜王」という異名もあります。

DSCF7108.JPG

DSCF7086.JPG

彼のブルーステルでの戦果は、28機撃墜(34機という説もあり)です。

「ブルーステルはいい飛行機だった。自分の思い通りに動かすことが出来たよ。それに比べれば、メルス(ドイツ製メッサーシュミット戦闘機のこと。余談ですがエイノはメルスで50機以上落としています)は性能は良かったけど、扱いづらかった」とはエイノのバッファロー評です。

余談ですが、当時のフィンランドの国籍マークは、白丸にブルーのスワスチカ(鈎十字)です。

鈎十字=ナチスというイメージがありますが、元々十字架が転じたマークなので、神聖な意味や幸運のシンボルなのです。意外に知られていないんですよね。

フィンランドの場合、ブルーのスワスチカは、独立戦争・冬戦争にフィンランドを父子二代にわたって支援してくれたスウェーデン貴族フォン・ローゼン伯の幸運のお守りを譲り受けて使用していました。

 

プラモデルキット 「1/72 ハセガワ B-239 バッファロー フィンラント空軍」

今回のプラモですが、いつもの1/48サイズより半分ぐらい小さい1/72サイズです。作りやすいですが部品が少なくて物足りないです。1/48サイズのキット作ってほしいなぁ・・・。

一部で私のようなコアなファンがいるため、フィンランド軍仕様のバッファローは、再販する度にすぐ完売だそうです(笑)。

フィンランド軍仕様ではないバッファローはあまり人気がないので(零戦と比べると不格好ですからね。戦時中の日本パイロットからの呼び名は「ビア樽」だったそうです)、生産休止になってしまったようで、入手は難しそうです(苦笑)。

ブルースターB-239 バッファロー データ

全長: 8m
全高: 3.6m
全幅: 10.7m
速度: 500km/h
出力: 950馬力
装備: 12.7mm機銃2挺(翼面)、12.7mm 機銃1挺+7.62mm機銃1挺(機首)






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Last updated  2011.08.27 23:55:26
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