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2012.04.04
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 両羽を揃えて

最近ブログサボってます。

4月になれば少しは落ち着くと思っていたのですが、中々そうなりません(苦笑)。

さて今回は久々、「豆・生存術」関係の雑談を一つ。

震災から一年たちました。今も被災地でご苦労されている方も多いですし、まだまだ余震は続いており、すっかり落ち着いたとは言い難い状態ですね。

昨年の今頃は被災地以外でも、スーパーで品物がほとんど無くなったり、ガソリンスタンド前を数キロも渋滞が出来たりと大混乱でしたね。私は牛乳買うのに苦労した記憶があります。

さて無くなったのは食べ物だけでなく、防災グッズもでした。

防災グッズというのは、普段さほど売れないものですが、こういう災害があると、業者の在庫が一気に空になるほどの売れ行きとなります。同じ事は阪神・淡路大震災(平成7(1995)年1月17日)の時もそうでした。

しかし1年経った今、どれだけの人が震災時に買った防災グッズの管理場所を把握していらっしゃるでしょうか。
また買いだめされた非常食も、食べないまま賞味期限が迫ってきたりという事になっている方も多いのでは思います。

ちなみにウチでは、部屋の掃除で防災用品しまったリュックは色々移動したり中身分散させてりしていますが、災害時は5分程度で必要なものは揃えられるようになっています。非常食は頃合いを見て食べながら新しいものを買い直しているので、最低3日分ぐらいの分量はキープ出来ています。
・・・今後も維持できるかは、財布の中身と相談しなければなりませんが(苦笑)。

なぜ「喉元過ぎれば熱さを忘れる」的な事になってしまうのかですが、それは恐怖による学習は長続きしないという、心理的な要因によるものです。

話がずれますが、「恐怖による学習は長続きしない」ことの心理状態の分かり易い例は、テスト前勉強せず悪い点を取りまくって、その時は「今度はまじめに勉強しよう」と思っても、3日たてばまた勉強しなくなっているという事を想像するといいかもしれません。

昨年の大震災、テレビや動画サイト、新聞雑誌で連日繰り広げられた津波の画像、地震で崩壊した街の映像は、見る人にとてつもない恐怖を与えたのは言うまでもありません。

「もしかしたら自分たちの住んでいる街でも同じ事が起きるかも」という危機意識は、食料を買いだめしたり、普段は不向きもしなかった防災グッズを買ったりと、いろいろな行動に走らせました。

しかし余震は続いていますが、連鎖的に東海・東南海・南海地震や首都直下型地震といった巨大地震は起きていません。台風などの水害はありましたが(ウチも窓ガラス割られて大変だったなぁ・・・)、大都市を飲み込むような大規模な土石流災害も、火山噴火も起きていません。

そうなってくると緊張感が続かなくなってきます。そして大あわてで買った防災グッズも部屋の片隅や押し入れの一角で休眠してしまうという事になります。

そして数年後、もしくは何十年後に再び大災害が起こり、今回と同様に食糧の買い占めや防災グッズが売れてという現象がまた起きるのではないかと思います。

この問題は実は、災害関係の仕事をしている人達にとって、長年悩ませている課題の一つです。

普段、「大地震に備えて、防災グッズや携帯食料を準備しましょう」といっても素直に聞いてくれる人は少ないでしょう。

こういう災害が起きた時は、啓蒙活動に効果的に思えますが、それは一過性のもので長続きしない。これでは住民の災害意識の上昇が中々望めないのです。

また、最近雑誌やネットを見ると、「富士山が噴火する」「首都直下型地震が数年以内に起きる確率は〇〇パーセント」といった扇情的な記事をよく目にします。これもまた正しい知識と防災意識の普及を妨げる要因になっています。

今はまだ余震が続いており、原発の問題も収束していないため、まだ気にする人は多いですが、その手のニュースに不向きもされなくなった時が怖いと思っています。

恐怖は慣れてしまえば怖くなくなります。深刻な内容の記事でも、実際に災害が起きず、聞き手が「またか」と思うようになったら、どんなに真剣な内容でも、深刻に受け取る人はいなくなり、備えをしなくなってしまう危険性が高いのです。
そういう点では、私は最近の無責任なニュースを批判的に考えています(内容もため息ついて終わってしまうような、根拠のないお粗末なものが多いですし)

ではどうすれば防災知識や意識が身につくのか、実は即効性がある方法はありませんが、最も効果的なのは、自分の好きなことをしたり覚えたりするような感覚で、学んでいくのが一番身につきやすい方法です。

そしてお気に入りの服を着る感覚で防災グッズを管理し、好きゲームをする感覚で知識を実践出来るようになれれば完璧です。

・・・といっても、言うはやすしで中々難しいですけどね(汗)。私もこの10年ぐらいは準備できていますが、今後も続くかはわかりませんし・・・。

ともかく、今年は大きな災害が起きなければいいのですが。

それではまた。






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Last updated  2012.04.05 00:49:14
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