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カテゴリ:旅行・史跡など
GW、東京周辺はいい感じで行楽日和です。というわけで私も山登りに出かけていました。 このシーズン、高い山だと冬の所も多いので、適度に高くて低すぎない火山、箱根山にしてみました。 箱根火山は、大きなカルデラと中央火口丘に外輪山で構成された1つの火山体です。富士山のように単一の峰を持つ山とは異なり、単体で箱根山と呼ばれる峰はありません。 箱根山が活動しはじめたのは約40万年前で、約2千年前位から大きな活動は無くなりました(ただし地質学的には、12世紀から13世紀の鎌倉時代に噴火の痕跡があります。しかし文献に記録が記されていません。もし大規模な噴火なら、幕府の置かれていた鎌倉から観測されていたはずなので、かなり小規模な噴火だったのではないかと考えられています)。 ただし箱根の火山活動が無くなったわけではなく、今も大涌谷や早雲山(1244m)などでは盛んに噴気活動が続いており、まだ死んだ火山ではないことを示しています。 まぁ、そんなこともあって2月ぐらいに、某紙・某週刊誌などで、「箱根山噴火カウントダウン」などという、煽り記事を書かれたりしたわけです。 ちなみにこの手の煽り記事を書く新聞なり週刊誌は、ただ無責任に煽るだけでその後の続報を伝えませんので、私が調べた限りの現時点での箱根山の状況について、簡単に触れておきたいと思います。 1月~3月ぐらいまでに、有感地震が1800回程度発生していますが、その後落ち着いた状態になっています。重力計や山体膨張のデータにも変化もありません。 結論としては、記事で書かれていた噴火の兆候というものは、観測されていません。ですから噴火の可能性は、現在の所無いと言っていいと思います。 というわけで、今回の登山は、箱根山の中央火口丘、冠ヶ岳 (1409m)、神山 (1438m。箱根火山の最高峰)、箱根駒ヶ岳 (1356m)を回ってきました。 早雲山駅(ロープウェイとケーブルカーの駅)あたりから、早雲山を撮った一枚です。 本当の計画では、大涌谷まで登山バスで行き、そこから冠ヶ岳、神山、早雲山と回って、強羅で温泉にはいるという計画でした(最初は、箱根駒ヶ岳行く予定ありませんでした)。 しかし道路が混雑していた関係で、早雲山駅で降りる羽目となってしまいました(「大涌谷まで1時間以上かかるよ」と言われ、初っ端からバスで缶詰になって、時間をロスするのは避けたかったので)。 当初の予定とは逆に、早雲山から登ろうかとも考えたのですが、やっぱり大涌谷からスタートしようと、ロープウェイに乗ることにしました。
ロープウェイから撮った金時山(1213M)です(写真中央のとんがった山がそうです)。 金時山というと、金太郎こと坂田金時(公時とも言います)が有名ですね。この山もいつか登れたらいいなと思います。 ちなみに金時山、地図で見ると箱根山の外輪山に見えますが、実は箱根山の活動とほぼ同時に誕生した側火山です。 箱根山が山体崩壊してカルデラが出来た際、カルデラの陥没壁とかぶって、外輪山のように見えるようになってしまっただけです。 大涌谷とそこから撮った冠ヶ岳です。遠くから見ると烏帽子の用に見えることからその名がつきました。 写真で見ていただくとわかると思いますが、ところどころから噴気があがっており、とても硫黄のにおいがきついです。苦手な方はここでアウトかも知れません。 あと冠ヶ岳の山筋みると、まるで登山道のように見えるところがありますが、これは土砂崩れで山肌が崩れたところです。
大涌谷の名物は地熱を利用した黒玉子です。硫黄と鉄分が結びついて硫化鉄となって、殻に付着して黒い玉子になるそうで、1個食べると7年寿命が延びるそうです。5つセットで売られていました。 私もぱたぱた飛んでいると、「そこの鳥さん、黒玉子食べない?」と呼び込みの店員さんから声をかけられました。 むぅ、私を鳥類と知っていてこの狼藉! つかさず私は、「1つください♪」と答えました(オイオイ)。 味は普通にゆで卵です(私の舌に、微妙な味の違いを判別する能力がないかも知れません・汗)。 ここが黒玉子の製造場所です。 硫黄のにおいと噴気はかなりすごいです。玉子を取りだしているところを撮ろうと、カメラを構えて待ちかまえている人が大勢いました。 あと今回はたまたまなのかも知れませんが、外国の方はロシアの方が多かったです。黒い玉子に目を丸くしながら、周囲の日本人を真似ながら、塩をかけて食べていました。
さて肝心の登山道ですが、こんな感じです。 大涌谷からだと、岩が多くて足場が悪い感じです。あと傾斜もかなりあって、歩くのある意味、宝永山(富士山)や浅間山より大変でした(汗)。 冠ヶ岳頂上付近です。樹木が多くて景観があまりよくありません。そういう意味では苦労して登った割に実感がわきません・・・。 とっとと降りて隣の神山に登ることにしました。 でこちらが神山の頂上です。 冠ヶ岳から10分ぐらいで着く距離となっていますが、道が狭く(特に冠ヶ岳側が)足場が悪いこともあって実際には15分ぐらいと見た方が良さそうです。こちらも樹木が多くて、景観を眺めるのはあまり向いていません。 神山は、箱根山の最高峰で、古くから信仰の対象でした。そのため神山の名がつけられました。 約3千年前、神山を含む中央火口丘が山体崩壊し、カルデラ内の川をせき止めた結果、芦ノ湖が誕生しました。 神山から、富士山を撮してみました。 今回登ってきて感じたのは、あまり良い写真が撮れていないなぁという点です。 本当の予定では、神山から早雲山の方に抜けるつもりだったのですが、これで下山コースに向かうのはなんだか惜しいので、見た感じ見晴らしが良さそうな箱根駒ヶ岳に向かってみることにしました。 ・・・まぁ、その結果、今回も温泉を逃すことになってしまいましたが(多汗)。 次に続きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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