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カテゴリ:旅行・史跡など
爆裂火口壁から山頂に向かって進むと、すぐに湧き水に出会います。 ここは磐梯山に2ヵ所ある湧き水のひとつ黄金清水です。冷たくて非常に美味しかったです。 八方台登山口と裏磐梯登山口との合流地点にある弘法清水部屋です。 ここでお土産を買ったり、飲み物などで一服することが出来ます。私はここでお汁粉をいただきました。 と、ここでアクシデントがありました。雨が降り出したのです(幸い私は小屋で一服してるときでしたので、濡れずにすみました)。 雨の中出発するのはなるべく控えた方が賢明です。一応私はポンチョをだして着込みつつ、しばらく待ちました。 雨は間もなくやみましたが、このどたばたで、気がつけば40分以上時間をロスしました(汗)。 ここが山頂への道です。見ると大渋滞してます(汗)。 考えてみれば、この日は9月の三連休の中日ですから、一面登山者ばかり、しかも磐梯山にある6つの登山口の内、5つが下の小屋付近で合流して登っていくわけですから(当然登山道は人一人が通るのが精一杯の場所ばかりです)、混雑しているのは自明の理でした(汗)。 ここで私は痛恨のミスを犯します。 普段どおり山頂へ登るべく、列の最後尾に並んでしまったのです。 なんでそれが誤りなの? と思われるかも知れませんが、元々私は火山噴火の跡などを見ることがメインで山登りをしていますから、優先順位は、火山噴火の跡→山頂制覇だったはずです。今回の磐梯山登山で言えば、もっとも行ってみたかったのは山頂ではなく裏磐梯なのです。 しかし今まで普通の山頂まで登っていたので、いつの間にか山頂に登るのが第一義になってしまっていたのです。 その事に気がついたのは、すでに道半ば進んだときでした。私の後ろはすでに列を作っており、今から列をはずれるのは難しく、山頂を目指すしかなくなっていました。 カタツムリのように進むこと約50分(本当は25分程度で進むことができる距離です)、ようやく山頂が見えてきました。 途中、写真右側に見える後ろ姿のおじさんと励まし合いながら登りました。この方は仲間5人と登山されていて、この後反対側の翁島登山口の方に下山して、温泉で一泊して帰ると言っていました。 ・・・私も同じルートをたどっていたら、温泉には入れたかも知れません。
山頂付近です。 時刻は丁度お昼頃、みなのんびりと食事中したり(お湯を沸かしてインスタントラーメン作って食べている人が多くいました)、くつろいだり、記念写真を撮ったりしています。 ・・・2週間後、このような時間とタイミングで御嶽山は噴火したんですね。そんなことを書きながら思いました。 私も食事をして休んだ後、地図を見ながらこの後の予定について考えました。タクシー無しから通り雨、大渋滞と、2時間ほど予定時間を超過していました。 私は弘法清水の小屋まで戻ることにしました。下山でタイムを縮めることが出来たら、裏磐梯に抜けて噴火跡を堪能しつつ温泉に行けるし、無理なら行きに通って分かっている猪苗代登山口から帰ることにしようと考えたのです。 交通渋滞激しい弘法清水を抜けました。帰りも30分かかりました(タイム的には20分ぐらいの距離です)。タイムが縮むどころかさらにかかりました。 ここで裏磐梯への道は断念しました。もしそちらを通れば、温泉はともかく裏磐梯の爆裂火口を間近に眺めることは出来ますが、そのかわり高速バスの出発時間までに猪苗代駅まで戻るのが難しい感じでした。そこで猪苗代口まで歩いていくことにしました。 小屋を抜けると、人がほとんどいなくなり、さっきまでの大混雑が嘘のようです。 再び戻ってきた爆裂火口壁上から見た桧原湖と銅沼です。桧原湖はともかく、銅沼は間近で見る予定だったのに、無念です。 とぼとぼと歩いていた私は、ここで今回最後の失敗をやらかしました。 鏡ヶ池と言うところまで来て、地図を見ながら一休みしていたとき、ふと自分のいる場所のすぐ近くに分岐点があり、車道と駐車場の印があることを見つけたのです。 「登山道からはずれるけど、下の駐車場まで行けば、タクシーを呼べるかも知れない。そうしたら温泉には行けるかも」とひらめきました。私はコースを変えてそちらへ向かいました。・・・このひらめき、悪魔のささやきであったことをすぐ後知ることになります。 急な段を下り、駐車場まで行き、そこで思惑がはずれたことを知りました(汗)。 そこは砂利道で舗装された道ではなく、駐車場自体も数台止められる程度の大きさでした。 スマホのアンテナは立ってましたので、タクシーを呼ぶことは出来ます。しかしここまで来てくれるかは微妙でした。 こりゃ、上に戻って登山道歩いて帰った方が良さそうだと、引き返しかけたとき、上からおじさんふたりが降りてきました。 「こんにちは。鳥さんどうしたの?」 と聞かれたので、私は苦笑しながらタクシーを呼ぼうか、登山道に戻って猪苗代口へ戻ろうか考えていますと伝えると、「猪苗代駅でいいの? 車に乗っていきなよ。通り道だから送ってあげるよ」と言われました。 浅間山の時はこちらからお願いしてヒッチハイクしましたが、今回は逆に申し出てくださって鳥類、非常に恐縮しました。 「いいよいいよ。実はね。俺ら磐梯山登るとき、いつもこの駐車場まで来るんたけど、帰りは鳥さんのように考えて降りてきて、途方に暮れてる登山者を毎回拾って帰っているんだから。遠慮はいらないよ」 この時、おじさんたちがマジで神様に見えました。 車の中でお話を聞いたところ、おじさんたちは郡山の方で(なので「鳥さん東京なの? じゃあ郡山まで送ってあげようか? その方が近くなって電車賃も安くなるでしょ」と仰ってくださいましたが、私は高速バスで予約していたので、お礼を言いつつお断りしました。まぁ、さすがにそこまでご迷惑をおかけしたら、我が身をお礼として鳥鍋の具になるしかないところでした)、2ヶ月ぐらいの一度の割合で、磐梯山に登りに来ているそうでした。 朝に出会ったご夫婦といい、福島の方は気さくで親切な方が多いなと心にしみました。 猪苗代駅でおじさんたちとお別れした後、時計を見ると15時頃、バスの時間まで2時間半ほど空き時間が出来ました。 この時間だと、今からタクシーで温泉行って帰ってきてと言うのもせわしないですし、登山帰りで歩き回る元気もないので、猪苗代湖を見に行くのも断念し、駅近くで早い夕食をとってお土産を物色しながら、つらづらと駅の回りをうろつくことにしました。
そして最後の出会いが待っていました。視線を感じて振り向くと、にゃんこがじっと私を見ていました。 「今動けばやられる!」と、10分ほどにらめっこになりました。しかしお腹は一杯のようで、私は襲われることなく脱出に成功しました。 こうして、スマホのテストにかこつけた磐梯山登山は終わりました。 帰り高速道路で事故があり、渋滞で帰りが1時間遅れて、終電ギリギリとなるアクシデントもありまして、最後まで時間に振り回されました。 やっぱり高速バスで当日現地行って登山する方法が、時間的な余裕がないかよく分かりました。 登山前日に現地入りして宿泊して、それから万全の体制で山の挑む、それに勝るものはありませんね(父鳥からも、「いつまでも若い気でいるな。自分のトシ考えろ」と言われます・苦笑)。 もし磐梯山にまた行くときは、今度は山頂をむやみに目指さず、自分の一番見たい爆裂火口跡をしっかり見て回りたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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