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2015.03.03
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友人と談笑中


いつもコメントをくださる、けまもんさんから、とある火山関係の記事について質問がございました(詳しくは「2015年2月の火山活動状況 」の所のコメント欄をご覧ください。元記事は分かりませんが、書き方からすると、週刊誌系列の記事のようですね)

この記事について、簡単に私の考えを書きたいと思います。

簡潔に評価すると、はい、いつもの煽り記事です。

せっかく現地まで取材に行ったのに、火山の知識がないと、こうも残念な記事しか書けないのかと言いたくなる感じですね。

ここで出てくる石黒氏は、恐らく作家の石黒耀氏でしょうね。『死都日本』など、面白い火山小説を書く方で、個人的に好きな方です。

しかしこの記事を見ると、石黒氏は特に変なことは言っておられませんが、文面の構成マジックで、煽りまくったニュアンスに受け取れてしまうのが痛いですねぇ(ため息)。


>桜島のある姶良(あいら)カルデラの海底下では、すでにマグマだまりが満杯状態になり、大正大噴火から現在までに海底全体が約1.5mも上昇した。

マグマ溜まりが満杯って、容量決まって無いんですけどねぇ。

桜島地下のマグマ量が大正大噴火時(大正3(1914)年)のレベルまで回復していることは、何年も前から指摘されています。私も何度か触れたことがありますね。

1.5メートル上昇という話は本当かどうか調べていないので分かりませんが、仮に記事の内容が正しいとして、地殻変動の点から見てみたいと思います。

日本列島は4つのプレートの上に乗っています。そんなこともあって、世界的には地殻の変動が世界的にも大きい地域です。1年にだいたい1~5センチ位は動いています。

桜島の大正大噴火から今年で101年経ちます。仮に年間1.5センチ上昇していたとすると、1.5メートル越えることになりますので、通常の地殻変動の範囲と言えるのではないかと思います。

もちろん通常の地殻変動の範囲でも、マグマによる押し上げが主原因という事も十分考えられますので、「噴火の可能性はありません」とは言えませんが、記事にある1.5メートルという数字を見て不安がる必要も一切無いと思います。

なお言うまでもありませんが、大正大噴火レベルの噴火が起きたとしても、破局噴火にはほど遠い規模です(現地では結構な被害が出るのは確実ですが・・・)


>また霧島火山群(加久藤[かくとう]カルデラ)でも、ここ4年間でマグマだまりが異常膨張を続けてきた事実が国土地理院の精密GPS観測でわかった。

国土地理院や気象庁のデータは誰でも閲覧できますが、マグマ溜まりが異常膨張しているデータなど、一切観測された事はありませんし、そう受け取れるような異常なデータもありません

気象庁のデータを見ますと、夷森林道-野々湯間、夷森林道-新床間に、この1年で約2.5センチの伸びが見て取れています。

つまり霧島北部に膨張(つまりマグマの上昇)が見られるのは確かですが、「異常」と形容できるかは甚だ疑問です。伸びの見られる範囲は、ごく狭い範囲であり、他の区間の伸びは小さく、霧島連峰全体を押し上げている訳ではないからです。

ちなみに気象庁は、韓国岳北にある硫黄山に小規模噴火の可能性があることをすでに警戒していて、平成26(2014)年10月24日に噴火警戒レベル2(火口周辺規制)を設定しています(現在霧島山系は、新燃岳と硫黄山の2ヵ所が立ち入り制限されていることになります)。現在の伸びから導き出される噴火規模は、破局噴火とは比較にならない規模の小噴火であると言えます。


>つまり、2011年の霧島山・新燃岳(しんもえだけ)噴火と、今回の桜島噴火は、もしかするとカルデラ破局噴火の接近を告げるシグナルかもしれないのだ。

上の情報だけで、「カルデラ破局噴火の接近を告げるシグナル」と断言するには情報が少なすぎます。

あと個人的にこの文章見ていて思うのは、散々煽っといて、「もしかすると」「かもしれないのだ」という言い逃れ台詞はいただけないなと思います。はずれた場合、「私は断言などしていませんよ」と逃げ道を作っているわけです。信じた方が馬鹿を見る煽り記事の黄金パターンです。

記事はこの後阿蘇山の話になります。


>中岳上空500mから1kmの高度を旋回しながら様子をうかがうと、楕円(だえん)形(約600×400m)の火口全体のうち約半分の面積を占める第1・第2火口から水蒸気成分の多い白煙が激しく噴き出しているのがわかった。そして、噴煙の合間に今回の噴火で姿形を変えたと思われる内部地形が見えた。

そりゃ噴火しているんですから、火口内部や山の形が変わるのは当たり前でしょう。

富士山の宝永火口だって、江戸時代に噴火するまで無かったんですよ。浅間山の釜山も、昭和新山も、雲仙普賢岳の平成新山もすべてそうです。火山噴火で山容が変わり、変化していくのです。

今回の噴火で、阿蘇山の第1・第2火口が合体して大きな火口が出来たとしても、私は驚きません。


>特に中岳の第2火口は、昨年12月前半までの衛星画像には「火口湖」が映っていたが、今は水蒸気爆発で消滅したように見えた。

阿蘇山中岳の火口湖は、噴火が激しくなるたびに減少したり、消滅したりします。これは火口湖の宿命です。

霧島の新燃岳や御鉢でも、噴火のたびに火口湖は消滅したりしています。


>今回の噴火活動が始まって以来、阿蘇カルデラの地下では活発なマグマの動きを示す火山性地震が続いている。従って、今の噴煙がすぐに止まるとは考えにくい。

それは気象庁や、火山学者の多くがすでに指摘しています。というか、私のようなアマチュア火山マニアですら、ずっと前から言っていることです。今更なお話しを、カルデラ破局噴火に結びつけるのは勘弁して貰いたいところです。


>この阿蘇山もまた、カルデラ破局噴火の活動シーズンに突入した可能性があるのだ。

「可能性」だけあげれば、何でもありでしょう。明日南海トラフ巨大地震が起きるかも知れませんし、阿蘇山や加久藤カルデラの巨大噴火が起きる「可能性」もありえますから。

この記事で出てくる「カルデラ破局噴火の活動シーズンに突入した可能性」は、その程度の意味の「可能性」と考えていいと思います。

と言うわけで、今回の記事も科学的な根拠も情報の分析もありませんから、心配するだけ損ですね。

もちろん、阿蘇も姶良、加久藤も、巨大カルデラ火山である以上、次の巨大カルデラ噴火に向けたマグマのチャージがおこなわれているのは確かでしょう。

そう言う意味では心配が無くなることはありませんが、今は大規模噴火の危険性は低いと、私は考えています。

というわけで、けまもんさん安心して大丈夫だと思いますよ。

それではまた。






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Last updated  2015.03.04 01:38:36
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