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カテゴリ:火山・地震情報の見方
すっかり暖かくなりましたねぇ。桜の季節もあとわずかですね。私にとってはいよいよ登山シーズン到来です! ・・・実際に行けるかまだ未定ですが(汗)。 それでは先月の火山動向のご説明です。
吾妻山(噴火警戒レベル2、火口周辺規制) にらみ合いは相変わらずです。 火山性地震、火山性微動とも減少しており、その辺は落ち着いています。 しかし2月から、時折観測されはじめた大穴火口からの噴気が活発化してきています。 また大穴火口近くの壁面に、地熱の上昇が原因と思われる地肌の露出(つまり地熱により雪が解けた)も見られており、小規模噴火がおきる可能性が、高まってきているように感じます。 今月以降も要警戒です。
御嶽山(噴火警戒レベル3 入山規制) 昨年9月の噴火から半年が立ちました。3月31日、気象庁は噴火警戒レベル3(入山規制)の継続を決定しました。 噴火活動は低下が続いていますが、噴煙・火山性ガスの放出は続いており、極めて小規模ながら、再度の噴火(もしもの際に想定されている噴火は、水蒸気爆発です。マグマの上昇などは今のところ観測されていませんので、大規模災害になる可能性は極めて低いです)の可能性もまだ消えていないためです。 マグマの上昇など、目立った動きはありませんので、先年9月の噴火に端を発した内部の圧力が抜けきるのを、今は待つしかありませんね。
桜島(噴火警戒レベル3 入山規制) 3月になり爆発的な噴火が10回を超える日が多くなりました。3月27日に至っては31回もの爆発的噴火が起きています。 また31日7時27分、桜島島内を震源とする震度1の地震(マグニチュード2.8、震源の深さは10km)がおきました。 震度もマグニチュードも地震としては小さいものですが、マグマ溜まり内での大きな動きであることから、気象庁は警戒を強めています。火山性地震は体に感じないものなので、有感地震レベルの大きい地震が起きるというのは、あまり安心できる要素ではないのです。 今のところ破局噴火や大正大噴火レベルの噴火が起きる可能性は低いですが、平成24(2012)年7月24日・平成25(2013)年8月18日レベルの、火山灰を大量の放出する感じの噴火が起きる可能性は、依然高止まりです。 現地の方はご注意ください。 霧島山 (新燃岳・硫黄山で噴火警戒レベル2 火口周辺規制) 平成23年1月に噴火した新燃岳は、現在噴火活動はありませんが、依然火山性地震が続いています。特に4月1日は27回、2日は11回と久々に10回以上の火山性地震が起きています。 噴火の兆候はなく、危険の可能性は小さそうですが、当分霧島縦断登山はダメですね。 硫黄山の方は、火山性地震は1日数回程度、火山性微動はなく噴火の兆候は確認できません。 また赤外熱映像から地表温度測定や磁力変化(磁力は温度が高くなると小さくなります(それを熱消磁と言います)。つまり高温のマグマが上昇すると、そのエリアの磁力低下が観測されるのです。逆にマグマが冷えると、磁力が強くなります)のデータを見ても、大きな変化はありませんので、今のところ噴火の兆候はありません。しかしこの1年で山体膨張が起きているのも確かですので、当面はいつ噴火が起きてもおかしくないという警戒が必要な感じです。 阿蘇山(噴火警戒レベル2 火口周辺規制) 2月から大きな変化はありません。 火山性微動が依然大きく、火山性地震の回数などは計数出来ないのは変わらずです。 3月30日、31日及び4月2日には、現地調査が実施されたようです。 その結果141火孔(昨年噴火した阿蘇山の噴火口のことです。2014年の第1号に出来た火孔という意味です)で鳴動が確認されました。 鳴動が起きていると言うことは、内部のマグマ活動が依然活発であることの証拠だと考えられます。 火映現象や空震という噴火活動情報とあわせてみても、残念ながら阿蘇山噴火の早期終了の兆しはありません。桜島・・・を基準にするのは語弊がありますが、半年1年以上の噴火が今後も継続しそうです。 もちろん、大噴火の兆しはありませんので、その辺は安心いただいて大丈夫だと思います。 今回はこんな感じです。 それではまた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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