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カテゴリ:旅行・史跡など
御鉢の上です。 強風はやまず、どうにか身を隠せる岩場まで移動しました。 10分ほど様子を見ましたが、視界は回復せず、強い突風を含んだ強風も収まりません。 ウエストバックから地図を出して確認しようとしましたが、すぐに風で飛ばされそうになり、軽く確認したのみで慌ててしまいました。 この先は狭い「馬の背」越えの難所があり、その先に霧島山第2峰高千穂峰があります。 距離にすれば1キロ程度ですが、突風吹き荒れる視界数メートルの霧の中を、両側が絶壁の狭い通路を行くのは、残念ながら私の技量では難しそうです(ただし練馬のおじさんが言うには、地図などに書かれているほど狭くはないとのことでした。登ったこと無いとそう言う情報はわからないよなぁ・・・)。写真も撮れなさそうですしね(ため息)。 ここで私は高千穂峰への登頂を断念し、撤退することにしました。 それにしても、御鉢の写真が撮れなさそうですしね。天気がよければ火口の底がハッキリ見えたのですが・・・。 なお、御鉢という火山の名前の由来ですが、昔ご飯を入れた「おひつ」に形が似ていることからついたようです。 御鉢が最後に噴火したのは大正12(1923)年です。有史上数多く噴火の記録があり、新燃岳と交互に噴火する傾向があることから、気象庁が重点警戒している火山のひとつです。
足場の悪い岩場で、3回ほどこけました。こういう道は、登りより降りが怖いですね。 昔柔道をしていた杵柄か、こけそうになると自然に受け身が出るので大怪我はしませんが(せいぜい手をすりむいたぐらいです)、やっぱりヒヤッとします。 これは御鉢の南側の外縁です。これが今回一番ガスの晴れた御鉢の姿(外側ですが)です。 後刻合流した練馬のおじさんが言うには、このタイミングで、高千穂峰から一瞬だけ御鉢の火口が見えたそうです。ただしカメラを構える頃には再びガスで覆われてしまい、写真は撮れなかったそうです。 この頃、下から幾人ものグループが登ってきました。 「こんにちは鳥さん。上はどう? 高千穂峰行ってきたの?」 という感じで、みんな上がって行きました。 私より後に登った方々と、後刻下で話をしましたが、ほとんどみんな、御鉢で断念して引き上げてきたようです。 どうやらこの日お昼頃に、高千穂峰まで到達できたのは、練馬のおじさん位だったようです(私たちがおりた以降に登った方々は分かりませんが)。 軽石層を真上から撮った一枚です。 下の方に降りてくると、風も弱まり視界も回復してきました。しかし上を見上げると雲で覆われており、単に上と下では世界が違うだけのようです。 未練から再チャレンジが頭をよぎりましたが、上に行けばまた強風と視界不良が待っているでしょう。未練を断ち切って下山を急ぎました。 森の中まで戻ってくると、3人組の同年代とおぼしき女性が降りていくのが見えました。 あれ? すれ違った人たちじゃないなと思いながら声をかけると、「私たちは登山断念組です」とのことでした。 何でも仲間10人と長崎から来たそうですが、視界ゼロと強風を見て、自分たちは無理と、仲間と別れて下山したそうです。 私は記憶の縁をたどり、そう言えば岩場のところで7人ほどのグループがいたなと思い出しました。 そこでリーダーとおぼしき人の特徴を言ってみたところ、「あー、それそれ(笑)」との事でした。 「御鉢までは頑張って、そこでお昼食べるそうですよ」 という感じの会話をしながら一緒に下山しました。 「鳥さんどっから来たの?」 という感じで、楽しく話をしながらビジターセンターまで戻りました。 私は着替えのため彼女たちと別れ、ビジターセンターの隅にある避難壕(噴石から身を守るためのドームです)近くで着替えをして、ビジターセンターに向かいました。 そこで地元のご夫婦登山者さん(彼らは高千穂峰まで行って来たそうです)等と話をしながら館内を回りました。 すると、先ほどの女性3人組と会いました。まぁ、狭い館内ですからねぇ。 「あら鳥さん、ずいぶん印象が違うわねぇ」 と少し首をかしげました。 ・・・確かに前までの格好を思い返してみると、帽子は陸上自衛隊迷彩のブッシュハット(ただしメーカー品で、自衛隊の装備品ではありません)、上衣とTシャツは陸上自衛隊の実物、ズボンはアメリカ空軍のデジタル迷彩ズボン(実物)、靴はアメリカ陸軍の現用ブーツ、リュックはアメリカ海兵隊のリュックと、「ちったぁ、種類を統一しやがれ!」とか言いたくなるようなごっちゃな格好だなぁ。 軍服は頑丈ですし、撥水性もあるので(ただしレプリカ品なはその限りではありません)、こういう登山の時楽なんですよ。小雨ぐらいだと全然貫通しないし。 本当は自衛隊装備で揃えるのが一番無難なのですが(やっぱり体格とか、日本人の体格に言わせて作られてますからサイズとか合いやすいです)、自衛隊迷彩だと、遭難したとき発見されない可能性が高いので(迷彩とは周囲にとけ込むよう偽装しているわけですから)、他の目立つ服を組み合わせているんですよね。 まぁ、購入時期が違うのでバラバラになったのもあるんですけどね。 とまぁそういうわけで、さっきまではかなり凶暴に見えていたようですねぇ(苦笑)。 これは高千穂峰山頂にある天逆鉾(あめのさかほこ)のレプリカです。 実物を山頂で見たかったなぁ・・・。 ビジターセンターにあった地形模型を撮った写真に、今回の私の登山ルートと到達点をつけてみました。 高千穂峰まであと少し、無念の敗退だったなぁとしみじみ思います。 次に登るときは、天逆鉾を写真に収めたいと思います。 下でのんびりしていると、練馬のおじさんが戻ってきました。泊まる場所は全然違いましたが、途中まではバスで一緒でしたので、2人で話して過ごしました(バスの時間まで1時間ぐらいありましたので)。 「明日天気よかったら、登山でお会いしましょう」 と別れました。で翌日、バスで再会することになります。 では、次は翌20日の大浪池、韓国岳登山について書きたいと思います。
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