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カテゴリ:火山・地震情報の見方
今日も一日何もしない一日でした(汗)。 腰の方ですが、一日静養につとめたせいか、昨日と横ばいもしくは多少軽減という感じでしょうか。朝方は座っているだけで痛くてたまらなかったですが、今は立ち上がり時が四苦八苦するだけで、座っている分には痛みはありません(今のところはですが)。まぁ、その時によって落差がかなりあるので、良くなっているとはいえませんねぇ(汗)。 昨日の内に洗濯や買い物を済ませていて良かったと思うのは、独り者の切実なる事情です(笑)。 さて、何も出来ない一日でしたが、このまま終わってしまうのもおもしろくないので、腰痛で長く座っていられない私でも簡単に出来る内容を書いてみたいと思います。 マグニチュードと言う言葉があります。地震のエネルギーの大きさを示す単位です。 どちらかというと多くの人が気にするのは震度の方ですが、私は地震のニュースを見る時、マグニチュードを注視しています。 この言葉自体は聞き慣れていますし、値が大きくなればなるほど大きな地震であると言うことは理解できていても、その数字の意味にピンとこない人も多いのではないでしょうか。 私は震度をあまり重視してみていません。震度は揺れを示す値なので、地盤の関係で弱い地震(マグニチュードの小さい地震)であっても、大きく揺れることが多々あるからです(もちろん、揺れの大きさは建物の損壊や道路や橋の崩落、土砂災害にもつながりますから、軽視するのは間違いです)。 4月の熊本地震の時、コメント欄に「大きな余震がきました」というようなコメントを何度が頂きましたが、その時はたいてい私はマグニチュードを見て「揺れは大きいようですが、マグニチュードは小さいので、大きな余震ではありませんから大丈夫ですよ」と言う感じで、返事をしていたことがあったように記憶しています。 地震のエネルギーが大きければ、その分余震は大きく多くなります。余震が続けば土砂災害の発生や、本震ではかろうじて大丈夫だった建物が崩落するなどの危険も生じ、復興の足かせにもなります。なのでちまたの地震学者さんなども、震度よりもマグニチュードを注意してみています。 さてそのマグニチュードですが、M6.0 の地震とM6.2の地震、どのぐらいエネルギーが違うか、あまり気にしない人が多いように思います。 そんなこともあってか、地震予知商法などで、「○○でマグニチュード6の地震」と言う予想に対して、M5.5の地震が発生したとすると、「たった0.5の違いだし、当たったといえるんじゃない?」と言いたくなるかもしれませんが、これは大きな誤りです。マグニチュードの0.1の違いは非常に大きいのです。 マグニチュードの計算式は、以下のものになります。 log(10)E=4.5+1.5M ・・・この数式を見て計算が出来る方には、ここから先の解説は無用なものです。かくゆう私も、ここまで難しい数式を解く数学スキルはすでに失われているので(いばり)、簡単にまとめたものをあげてみます。 マグニチュードが0.1増えた場合のエネルギー量は、約1.4倍(この数字だけ近似値です) マグニチュードが0.2増えた場合のエネルギー量は、2倍 マグニチュードが1増えた場合のエネルギー量は、32倍 マグニチュードが2増えた場合のエネルギー量は、1024倍 となります。 これを元に、熊本地震のエネルギー量を基準点の「1」として、作った表が次のものです(私がエクセルでちゃっちゃと作ったものでみすぼらしいですが・汗)。 東日本大震災のエネルギー量は熊本地震の358倍の規模、鳥取地震は、8.75パーセントの規模、熊本地震前震は6.25パーセントの規模ということになります。 もしこれをお金に例えると、熊本地震を1万円とした場合、東日本大震災は358万円、鳥取地震は875円、熊本地震前震は625円と言う感じになるでしょうか。 このように、マグニチュードの違いは、たとえ0.1であっても大きい差があるのです。それらをきちんと理解していないと、「たった0.1違う程度で・・・」なんて言ってしまいそうですが、そういう主張を言う人は(特に地震予測商法を応援している週刊誌や日刊紙の記者さんに多い)、マグニチュードを正しく理解していないんだなと、一歩引いてみた方が良さそうです。 余談ですが、観測史上もっとも大きな地震が観測されたのは1960年に起きたチリ地震でマグニチュード9.5ですので、熊本地震の2048倍の規模に相当する地震です。 理論上の最大マグニチュードは10ですが、これは約3000kmの断層帯が破壊されて動かない限り起きないので、実質的にはM10の超巨大地震はない地震と見て良いようです(参考までに東日本大震災は、約500kmの断層帯が破壊されて発生しました。ちなみに小惑星が地球に衝突した場合の破壊力は、マグニチュード11以上となっており、地球が生み出す地震エネルギーより32倍以上の力を持っていることになります)。 とまぁ、そんな感じで、最後はとりとめのないい話になってしまいましたが、地震が起きた際、マグニチュードを見て、それがどれぐらいのエネルギーなのかが理解できれば、地震に対する理解が一つ深まるかな? と思っています。 それではまた。
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