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2016.12.02
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近影3

前にマグニチュードの話を書いた時にも触れましたが、地震の規模、ことに「巨大地震」を論じたい時に、マグニチュードではなく震度を基準にするのは、地震評価の正確性を欠く「ものさし」です。

なぜなら、地震のエネルギーが小さい時でも、大きな揺れが発生することも多々あり、いわば尺度が違うものを同列に並べてみても、正確な分析が出来ないからです(震度とマグニチュードをごっちゃにすることは、たとえて言うなら、身長と体重をごっちゃにして、太った痩せたを論じているようなものです)

現に記事でも、同じ震度5弱の地震でも、M4.2のものとM7.4の地震が書かれていますが、この二つを同列で扱うことはまったく正しくありません。
なぜならM4.2のエネルギーを1とした場合、M7.4は65,536倍のエネルギーと、比較することすら馬鹿馬鹿しいぐらいの差があるのです
(参考までに、拙ブログ「マグニチュードの話」http://plaza.rakuten.co.jp/allmilitary72/diary/201610300001/ を参照のこと)

このように、実際の地震のエネルギー量を軽視して、震度が大きかったという事で、マグニチュードの小さい地震も「大きな地震」扱いしてしまうのは、地震の力を見誤ってしまうのではないかと危惧しています。

その点も悩ましいのですが、記事にはさらに看過できない誤りがありますので、きっちり訂正しておきたいと思います。

記事では、「「震度5以上」の地震は、1990年代以降に急増している」としていますが、これは間違いです。

地震が急増しているように見える理由は、以下の単純な事情が原因です。

・地震計の性能が向上した。

・地震計の設置場所が増加し、地震をキャッチするカバー範囲が広く細かくなった。


と言うのが理由です。どうです。単純な理由でしょ?
一昔前は取りこぼしていたような小さな地震や、遠方の地震もキャッチできるようになったので、前より地震数が増えたり、広い地域にまたがる「大地震」が起きているように見えるだけなのです。

記事では、「震度5以上」と的を絞っていますが、実際には震度5以下の地震数もすごく増加しているんです。

4月の熊本地震の際も、「阪神大震災と(マグニチュードが)同程度の規模の地震だが、(熊本地震は)余震の数が桁違い」と、もっともらしく報道されていたケースもあるようですが(その話を聞いた時は、「あほじゃねーの?」と思わず口に出した記憶があります)、上の話を理解した上で少し考えてみれば、なんてことのない当たり前の話になるのではないでしょうか。

それをふまえて記事を改めて読んでみると、「10年単位で「震度5以上」の地震回数を比較すると、2000~2010年代にかけてじわじわと大規模な地震の回数が統計的に見ても増えていることがわかる」という論じ方は非常に痛い(苦笑)。恣意的な結論だなと思うのではないでしょうか。

地震計の性能は昔よりどんどん向上していますし、観測地点も大幅に増加しているわけです。その点を無視すれば、大規模地震の回数がじわじわ増加しているように見えてしまうのです。
それにしても、1920年代のデータも記事に載っていますが、関東大震災が起きた頃の地震計と、現代の地震計が同じ性能だと、記者さんは思っておられるのでしょうか? 

当時は仮に大きな地震が起きたとしても、地震計の設置数も少なく性能の低くて、取りこぼされた小地震も多々あったでしょうし、観測点から離れた場所に起きた地震をキャッチできたとしても、実際の最大震度より、小さい揺れしか記録されないというケースはあり得るのです。
そういった要素が一つも書かれていないし、気が付いてもいないようです。結論ありきで大きな地震が増えていると断じているのは、データの客観的な判断、情報の分析の仕方として気をつけなければいけない点だと思います。
思いこみは真実を遠ざけるのです。失礼ながら、私はこの記事を読んでいて、思わず失笑してしまいました。

さて日本で起きる地震数ですが、2001~2010年の統計データでは、年間M8以上は0.2回(つまり10年に2回程度)、M7台は約3回、M6台は約17回、M5台は約140回、M4.9以下は4700回起きているとデータ化されています。東日本大震災の起きた2011年と、余震の多かった2012年は上の統計値をかなり上回った数字が出ていますが、2013年以降は、徐々に平均値の範囲に近づいて落ち着いてきています。

次の統計データとなる、今期10年(今度は2011~2020年までのものが統計資料化されます)は、大震災の数字を加味するため、平均値の大幅な回数上昇が想定されていますが、それは1千年に一度と言われる巨大地震が起きたわけですから致し方ありません。今も余震が収まっていませんしね。
地震計の性能や観測点の増加の話を無視し、さらに震災の影響を加味しないで、「じわじわと大規模な地震の回数が統計的に見ても増えている」と断じたところで、私にはそれは単なる思いこみで、自説に都合の良いところだけを切り貼りして、こじつけしているだけのように感じるんですけどね・・・。

こんなのでも信じる人、いるんだろうな・・・。

記事の最後に有料地震予測サービスの話が出ています。

私はこのブログでは、この手のサービスについては、良いとも悪いとも直接書かないようにしているので(今のところはですが)、各人の判断で好きにしてくださいと言っておきます。

しかし私個人の見解ですが、前々からブログでもちらちら書いていますとおり、「有料の地震予測サービスの中で、お金を支払う価値のあるサービスは一つもない」と言っています。今回も例外ではないと言うことで、私の評価はお察しください。

(ぼそ)これが友人や親戚などとの会話なら、詳しく疑問点や怪しいところを列記して、解説出来るんですけどね。さすがに不特定多数の方が見る恐れのある個人のブログでは、なかなか書きにくいんですよね・・・。商売邪魔するような形になるしといいつつ、週刊誌や日刊紙はボコってますが(ぼそ)

あとそうそう、今回も最後にやっぱり出ていますね。煽り記事定番の言い逃れ台詞が(笑)。

「注意しておいても損ではないだろう」

ああそうですか。注意しておいても損ではない程度の話だから、外れてもケチつけるなと言うわけですね。うんうん。私にはよっくわかりますとも。

・・・と、これ以上過激にならないように、今日はこの辺にしておきます。

それではまた。






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Last updated  2016.12.15 21:01:23
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