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2018.01.28
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23日に突然噴火した草津白根山の状況です。
気象庁はまだ調査中ですが、今回の噴火は水蒸気噴火の可能性が高いようです。
報道でもさんざん言われているので、ご覧になった方も多いかと思いますが、水蒸気噴火はマグマがあがってきて噴火しているわけではないので、噴火の前兆をつかむのが非常に困難です。
やはり火山は、火山活動が余りなくて噴火の兆候がなくても、いつ噴火が起きてもおかしくないという認識を、持っているのが良いんでしょうね。


↑は本日(28日)に気象庁が撮影した写真です。赤い○の中が今回の火口です。
今回の噴火は、大きな火口からポカンとくるタイプではなく、小さい複数個の火口から噴火が発生する形式でした。
​特に楕円の赤丸部分は、横上に山が割けて噴火しているようです。割れ目噴火と呼ばれる形状です。同じような噴火は1986年の伊豆大島三原山噴火でもみられました(あちらの時は溶岩流の噴出もありました)。​
気になるのは、割れ目噴火から離れた地点にも、小さな噴火口がある点です。
大きさから考えて、割れ目噴火の方がメインの噴火口と言うことになりますが、そこから数百メートル離れたところでも、同時に噴火が起きたと言うことは、
・草津白根山の山体の劣化がおきており、地盤が弱くなっている。今後も火口外で噴火が起きる可能性がある。
・水蒸気噴火の燃料となった地下の熱水域が、火口から離れたところに広がっている。そのため、山体の劣化と併せて山腹でも噴火口が開いた。
という風に考えられるのではないかと思います。
現在の草津白根山の監視・観測体制は、本白根山の火口方向に向けられていますが、今後は、山腹方向も監視対象に含める必要があるように感じています。


こちらは火山性地震の発生回数のグラフです(24日までのデータですが)。
噴火してから火山性地震が発生していることが、改めて分かります。これらの地震は、噴火により開いた火口がどんどん拡張されている様子を捉えていると思われます。
ただしマグマは上昇せず、落ち着いたバランスを維持しているので、第2第3の噴火が起きていません。
今後どうなっていくかですが、このまま落ち着いて収束する可能性も高いように思われますが、火口が大きく開き、噴火しやすい兆候になっているので、当面23日と同程度の噴火が再発する可能性もあります。
安全を宣言出来るようになるのは、まだ先になりそうです。

それではまた。





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Last updated  2018.01.28 19:37:28
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